12羽の白鳥たち The wild swans


今日は大晦日なのですね。
デンマークではいたるところで花火が打ち上げられて、大騒ぎ!ねこたちは怖がってソファーの下に隠れ、ぐーちゃんも音と光にドキドキしたようで、カウントダウンすぎても眠らなかったほどでした!花火を指差しては、でっ、でっ、となにやら感心?していました。
年、大晦日はマルグレーテ女王の演説をみなで聞いて、そのあと友人たちとパーティ、街中にあふれる花火を見ながら・・・というのがデンマークの人々の恒例行事のようです。
今年は私はぐーちゃんとゆっくりしています。ヤコブ・パパは、つい一昨日、航海から帰ってきました。今日は親友ヨーナス(うちのヨーナス猫の名づけのもとです)のお誕生日でもあるので、ヨーナスに会いに行っています。

そんな大晦日のなか、私は素敵な映画をみました。デンマークのマルグレーテ女王が背景、衣装デザイン、そして出演と細部にわたって深くかかわった映画、"De Vilde Svaner" ワイルド・スワンという、とても美しい作品です。
ワイルド・スワンは、アンデルセンの童話。私たちの住む街、オーデンセはアンデルセンの生まれ育った街でもありますが、 映画の音楽は、オーデンセのオーケストラが担当しました。
お とぎ話の美しい世界が独特の方法で描かれていて、大好きな映画のひとつになりました。日本でも上映されるといいな。 マルグレーテ女王が担当した背景は、デコパージュという方法でつくられていて、おとぎ話そのものの幻想的な美しさ・・。マルグレーテ女王は、とても芸術的 で気さくで素敵な女王だとデンマークに来てだんだんに知りました。デンマーク王室はカジュアルで、女王自身、国際結婚し、息子である皇太子たちもみな国際 結婚。デンマークらしく、ひらかれていて地に足がついた王室という印象です。つい最近も、デンマーク国民の、王室の存続について賛成か反対かの投票があり ましたが、現在は賛成の人々も多く、国民に愛されている存在のようです。
9月に引っ越してきたばかりでまだ知らないこともたくさんの街、オーデンセ。
この街にはまったく友達もいなくてさみしいと思っていたけれど、大好きなアンデルセンの童話にゆかりある街なのだから、きっと好きになれるはず。2010年はもっと積極的に街を知ってなじんでいきたいな、と映画をみて思ったりもしました。
また、お話の主人公、エリザの静かな意志の強さにも、心をうたれました。
アンデルセンの童話には、悲しみと美しさと不屈の意志があるように感じます。小さなころ読んだお話は、大きくなってから読むとまた心に深くひびくようだけど、またじっくり読んでみたいと思いました。
私の好きな童話は、絵のない絵本と、定番だけどみにくいあひるの子と人魚姫、そしてこのワイルド・スワンです。

アンデルセンの童話以外では、新美南吉のごんぎつねや、宮沢賢治のなめとこ山のくま、小川未明の赤いろうそくと人魚が子どものときとても心にしみた思い出があり、いまでもときどきふと思い出します。

絵本の挿絵では、酒井駒子さんの作品が幻想的で繊細で、好きです。親友のちいさな可愛い赤ちゃんは、酒井駒子さんにちなんだ名前で、絵本に出てくるみたいなちいさくて可愛らしい女の子です。

みなさんはどの童話や絵本がお気に入りでしょうか。

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