Hope 希望

2歳の息子が、今日も、全身で風を感じながら、空を見て、葉っぱをつかんで、土をいじって、遊んでいました。その姿を見ると、子どもたちがいかに、外で、自然と一緒に遊ぶのが大好きか、感じます。

日本の、世界の、子どもたちが安心して自然を感じながら遊べることが普通のことである、そんな世界を作り守っていけるよう、願ってやみません・・。少しでも。

どのように原子力の国日本で、原発を乗り越えるか、ということを、私なりに将来のことを含めて考えてみました。 希望があるからこそ、書きました。

* 私がここで書いたことについて、転載のご希望を数多く頂き、本当に嬉しい思いです。
少しでも多くの方に、自然エネルギーがどれだけ現実に実用されており、どれだけ大きな可能性があるのか、日本では何が課題なのかお知らせし、子どもたちが安心して暮らせる未来に向けて少しでも役立つことが出来たら、これほど嬉しいことはありません。自然エネルギーの最先端国である北欧デンマークで暮らす私が一市民として現実に目の当たりにしていることを、日本の方にご紹介することは私の義務と私は考えました。転載をご希望の方は、どうぞお願い致します。
*

下記、英文ですが、日本語の本文を英文の下に記載いたしました。

My little boy Gustav is playing outside, enjoying the soft breeze, feeling the spring sun, touching the earth. I can feel how much children love to play outside, and feel the nature. Children in Fukushima, and also areas around, are not able to feel the wind, play freely outside anymore. Also in Tokyo, some are scared to let the children play outside, as people cannpt rely on the information from the government.

Even after Fukushima nuclear power plant's accident, the Japanese government has announced that they will continue to push nuclear power as a national industry, and continue the export of the nuclear power plants to the developing countries. India and Vietnam had confirmed that they will continue importing the nuclear power plants from Japan.
And many people are not aware of the possibility of the renewable and natural energy - so even though people are feeling in real, that the nuclear power plants are never free of the risk of the radioactive contamination, some people still believes it is the only solution to prevent the global warming, in connection with the CO2 emission. Some Japanese people also believes that the nuclear power is the only way to get enough energy to keep the economy.

The grid in Japan is not owned by the citizens, but it is owned by the few dominating electronic companies including TEPCO (the biggest electricity company in the world, who owns nuclear power plants in Fukushima).
So even some companies and people were willing to invest on the renewable energy, they were not able to connect to the grid and sell the energy freely - as TEPCO is the owner of the grid.

There has never been a national vote on our enerygy policy.
During the cold war, there has been a political and economical aim, between Japan and U.S., to make nuclear power plants in Japan. The dark root has been so deep.

There has been a clear proof that some scientists, specialists, nuclear power plant architects who has been pointing out the danger of the power plants in Japan, in connection with the earthquake, tsunami, and also its deterioration. But it has been neglected by TEPCO and the ministry of the economy.

People who has protested for the nuclear power plants, has been pushed away, by the police, or neglected by the government.

The democracy in Japan seems not functioning, and too much corruption is seen in the politicians and the people who has the strong power, in connection with owning the dominating companies in Japan.

I am a Japanese who lives in Denmark, a country which has determined nuclear powerplant as illegal in 1988, and since then the national concensus and the policy has headed to invest and develop the renewable energy . Now the country earns 20% of its energy from the wind power, exporting its 23% of electricity, and decreasing CO2 emmisions for 13.3% compared to the 90's, and at the same time making stable economical growth every year.
Denmark has the higest GDP per 1KWh compared to any countries in EU, and declared to make the country free from fossil fuels by 2050.

Iceland is producing most of its energy from geothermal energy, and can produce twice as much electricity which Japan is consuming.

Japan has the world 3rd largest resources when it comes to the geothermal energy, but it has never been focused, as the government has been pushing the nuclear power plants as the national energy policy.

As a Japanese, who is a mother, wishing the best for children in the world, - I feel that I must introduce how the energy policy in Denmark has been successful.
The paragraphs and the article I have written in below, in Japanese, describes how Denmark has made big development in the renewable energy, how Japan has ended up having 54 nuclear power plants, and what has been preventing Japan to develop renewable energy, What can we learn from Denmark and Icaland, How can Japan would gradually move away from the nuclear power plants and shift the enerygy policy, pros and cons of the nuclear power plants.

I also invesigated the difference of the electricity fee that Danish people and Japanese people pays, what you can see by the difference - how much auctaully the dominating electricity companies in Japan are earning - which is a lot.

I beleive that the country such as Denmark has made a great show case for the world, how it is possible to not be dependent on nuclear power plants, make less CO2 emissions, but at same time has sufficient energy, and make economical growth at the same time. People might point out that those countries was successful due to its small population - but I believe that was not the only reason of their success. There are also many reasons behind, which is useful for other countries with big population.

Nuclear power plants are not our solution to prevent the global warming - even though people might say that it does not make much CO2 emmission, it does always have a risk of radioactive contamination. People should be aware what is the message behind the speech of the politicians.
No one, including the architect of the nuclear power plant can never assure 100% that it is safe or free from an accident or being a target of terrorism.
And once the accident happens, the risk is too huge - and ones who would be the victim, is always the most little ones - the babies in the mother's stomach, babies and the small children - they are not the ones who made the nuclear power plants - but they are the ones who would inherit the danger, risk and the contamination.


(3月22日に書いた日記ですが、4月2日・10日に追記致しました。)


1.前書き

いま、何かを書くのは、勇気がいります。
今は目の前の危機と戦うことが何より大事です。
だから、将来のことなんて考えられないし、こんなこと言われたって何になる、と思う人も多いかもしれないとも思います。私は専門家でもありません。
でも、"今の状況が落ち着いてきたときも原発と生きるしかないんだ"、"代替エネルギーは不安定だし、化石燃料よりは原発のほうがCO2を生み出さないのだし、結局原発に頼らざるを得ない。"などの声を聞いたり、世界には原発の全くない先進国もあること、それらの国々がどのようにして代替のクリーンエネルギーを開発・実用出来ているかを知らない方も多いことに気づき、今の危機的状況の中でも、将来を全く考えないではいない方々に向けて、ほんの1mmでも、参考になることがあると 信じて書きます。


比較するのは間違ってるかもしれないけれど、何事もタブーなく議論することが普通のことである国(北欧デンマーク)に私はいま住んでいて、それが正しいかどうか、日本で可能であるかははおいておいても、そんな国民のありかたが社会のあり方に与えてきたよい面も見えるのです。 国民は子どものときから、自分で考え、議論すること、国政に参加することの大切さを叩き込まれているように感じます。
自分の意見を言えば、必ず、反論・賛成、両方が出てきます。反論されることを恐れず、同時に相手の意見をきちんと聞くこと。意見を言えば、さざ波が起きる、そのことに意味がある、と教えられているのです。

私は日本にいないから、恐怖を体験してないから、分からないんだといわれるのは悲しい、でも事実です。温度差があるのは当たり前で、だからこそ、 口をつぐむべきだとも思います。でも、日本にいないからこそ、見えることもあるかもしれないし、その中に意味のあることも1mmでもあるかもしれない。
今は、目の前の危機と戦う人々を全面的に支援する気持ちです。

被災地の方々の復興は、復興と簡単に口にできないほどの困難なものです。私たちはそれを長い時間かけて支えなくては。そして福島の方の不安はどん なだろうと思います・・
たとえ津波では命からがら生きていても、今も生きるか死ぬかの瀬戸際にある方々が本当にたくさんいる・・・・子どもをなくした方の気持ちはとても 言葉にできません・・、親を失った子達の気持ちはどんなだろう。思っただけで胸がつぶれます。しかもいまも地震と原発の恐怖は続いている・・。

だから、専門家でもない一般市民の私は口をつぐんで目の前のことから。そういう気持ちです。

でも、同時に、少なくとも、被災地にいない日本人の方々の中には、上に書いた気持ちを持つと同時に、これからのこと、思う気持ちは両立できる方もいるはずです。地に足のついた意見から。
そう思うと同時に、今すぐ可能ではないけれど、向かうべき将来のことも考えたい。
だから、反論もあるかもしれないことも承知で書きます。

日本の電力の29%は原発に支えられていて、地震国でありながら原発と共生しなければなりません。今までライフラインと経済の29%は原発の生み出すエネルギーで支えられていたのだから、ある程度セーブすることを考えるのはもちろん大切ですが、現実的に、急に原発すべてを止めるわけにも、残念ながらいかないようです。 だからこそ、出来うる限りの安全対策をまずせねばなりません。

今、危険の中精一杯働いて下さっている方々に心から感謝と、どうか無事でと深い願いを捧げずにはいられません。また、一刻も早く日本の皆様が落ち着いた状況になるよう、願っております。今を乗り越えること、目の前の対策が最も大切です。

しかしながら、これから先、いつか、状況が少しでも落ち着いてきたときに、10年、20年、30年先、私たちの子どもたち、孫たちが安心して暮らせる日本を、世界を作るには、原発に依存している状態をたとえ困難でも少しずつでも変えていかねばと、今までの自らの無関心、無力さを省みながら思うのです。

今はまだ、状況が落ち着くまでは時間もかかります。でも、今後、将来にわたって、日本がどのようにして安全で安心なエネルギーを確保していくかに ついて、あまり知られていないかもしれないと思う観点から、ご紹介したいと思いました。反論もあるかと思いますが、ご紹介することによって議論の扉を開きた いと願っております。

日本の原発政策は、日本にとって重要な問題ですが、また日本だけの問題でもありません。日本は原発の輸出国です。

3月18日の読売オンライン からの抜粋です。http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20110318-OYT1T00894.htm?from=rss&ref=mixi
" 菅政権は10年6月に閣議決定した「新成長戦略」で、原発の輸出拡大を「国家戦略プロジェクト」と位置づけ、諸外国と交渉を進めてきた。昨年10月にはベ トナムでの受注を決め、トルコとも詰めの交渉をしている。ベトナム政府は福島での事故発生後も開発計画に変更はないとしており、政府筋も「福島原発に比べ、最新型の原発は安全面でかなり強化されている」と強調している。"


インドも、この事故があったことに関係なく、日印原子力協定の締結に向けた交渉は引き続き進めると発表したことが、産経オンラインでニュースになっていました。
http://sankei.jp.msn.com/world/news/110312/asi11031219530008-n1.htm
 


日本よりも管理がより不安定な情勢にあるかもしれない外国に対して、日本は原発の輸出を熱心に進めており、その体制は、今回の事故後も変わっていません。

日本の、世界の子どもたちが安心して暮らせる社会に、少しでも出来ることを願って、私は、自分の知っていることを書きます。


2.原発を1985年に全廃し、2050年には化石燃料フリーの国を実現すると宣言している先進国の示すショーケース

私の今いる国は、原発を1985年に全廃した国、北欧デンマークです。1980年代に、原発の設立に対して国民の議論が活発になされ、結果、 1988年、原発は違法と定めました。そして原発に代わるエネルギー開発に、デンマークは乗り出しました。この国は、現在電力の20%を 風力発電でまかない、2050年には化石燃料(石油、石炭などCO2を排出する燃料)フリーの国を実現しようと政策、科学技術を結集しています。 また、バイオマス(木くず、農作物の残り、堆肥、魚の骨などあらゆる有機的なゴミをもとにして作られる、CO2ニュートラルの燃料です。)の開発・実用も進んでおり、バイオ燃料プラントも既に実用されており、また世界最大のバイオ燃料プラントも現在建設中です。そして、火力発電の燃料を97%、バイオマスで賄うことにより、CO2ニュートラルに近い火力発電も稼動しています。さらに、ごみ処理場でごみを燃やす際に、その熱を電気にする発電所も稼動しています。現に、私の住んでいる街・オーデンセでは、ごみ処理場と発電所が併設されています。

また、近隣のアイスランドは、原発を一切保有せず、地熱発電により電力を賄っており、全EUの使用電力の半分、日本の使用電力の2倍をも供給する発電力を保有しています。

人口550万人のデンマークと1億2500万人の日本は全く異なり、風土も違うということは、傾聴に値します。しかしながら、デンマークやアイス ランドがなぜ今のエコ発電を実現したかには、単に人口が少ないというだけではない背景があり、一主権国家が、やればできることを世界に示す意味(ショーケース)には計り知れないものがあると信じます。また、今、我が国が仮に地方分権を進めていく場合、九州約1300万人、北海道約550万人といった広域 の自治体が出来上がるとすると、基本的に外交と安全保障以外を自治体に任せているこの国のあり方に学ぶ点はあろうかと思います。
                      
1979年、デンマーク国は、まだ発生期にあった風力発電を国が助成、投資することを決定。首都コペンハーゲンも、その投資の30%を担い、 VESTAS ヴェスタス社 http://www.vestas.com/など風力発電の会社に多額の融資を提供しました。風力発電会社への投資を促す体制を整備、環境税(デンマークでは、ガソリンなどの化石燃料を購入する際など、環境税が付加されます)は研究所への出資にあてられました。その結果、現在、風力発電はデンマークの電力消費の20%を担い、風力発電産業は多くの職を国民に提供しています。また、デンマークの火力発電所は、97%の燃料をバイオ燃料(木屑、ワラなどを使用したバイオマスを原料にし、CO2ニュートラル)でまかなう最新型を稼動、さらに発展させています。
またデンマーク国民は、EUのどの国民よりも、1ワットあたり のGDPが大きく、CO2消費量は1990年代より13.3%も削減していると同時に、経済成長も順調に伸びています。

風力発電の供給量は安定しない、というのは事実ですが、デンマークでは、国内はもとより、近隣のEU諸国と送電網(national grid)がつながっており、そのため安定した電力供給・電力の売買が可能になっています。また、風力発電だけでなく、地熱・バイオ燃料などを組み合わせることによって、安定供給を実現しています。最近では、風力発電の余剰電力を貯蓄する技術も進んできています。(また、平地で出来た国デンマークとは異なり山岳のあるスウェーデンでは、風力発電で産出された余剰電力により、山の上の貯水池にタービンで水を送り込み、電力が不足した際には、その水が山の上から下がってくることで、タービンを回転させ、電力を産出できる、という仕組みも使用されています。)

20% の電力を風力発電でまかなっているデンマークですが自国が消費する電力の23%を国外へ輸出していること、また1988年以来、原発導入の議論自体が一度もされていないことからも、電力不足という事態には陥っておらず、経済成長も順調であり、国民が、自然エネルギー推進を国策とすることに満足していることが分かります。

また、自然エネルギーを、国を支えるメインのエネルギーとして広めるようにするためには、電力会社にとっても、エネルギー会社(太陽光パネル、風車製造会社、バイオ燃料開発会社など)にとっても、消費者にとっても、利益があるように体制を整えなければ、現実的に広めるのは難しい。
そのため、デンマークでは、まず、自然エネルギーを開発・売買・利用する会社・消費者を優遇する税制を整えました。また、電力会社には、自然エネルギーによって生産される電力を一定量以上、売買することを義務づける法制を整備しました。

例えば、風力発電について、国自体が投資する以外にも、投資する人々(例、農協、会社、投資家、民間団体、自治体等)について、税率が優遇されます。余剰電力については、電力会社が買い受ける義務があります。この際、風力発電の持ち主は、余剰電力を販売すると、国からの助成金が出ます。(例、1 kw につき1デンマークオーレ(通貨))また一方、電力会社は安価で余剰電力を買い受けることが出来るように国が助成しており、買い受けた電力を販売することによって利益を出すことが出来るのです。この際、電力会社が余剰電力を販売することが可能なのは、国中に、送電網(national grid)がつながれているためです。このシステムは太陽光発電、地熱発電についても同等のシステムです。

その結果、自然エネルギーに大きく依存しているにもかかわらず、より安定した電力供給が可能になり、この国
では、前述のように、自国が消費する電力より23%多く、電力を余分に産出しています。 そのため、電力の輸出もしています。

(4月2日、追記)
また、デンマーク国民の支払う電気代は、電気会社ごとにも、電気の消費量の変動ごとにも異なります。国内最大のエネルギー会社(世界最先端の発電所を建設・管理し、自然エネルギー推進、CO2 削減を推進している、国有会社)・Dong Energy ドン・エナジー社以外にも、様々なエネルギー会社があり、また、様々な電力会社があります。国民は、自分の好きな電力会社を選択することが出来ます。電力会社によっては、顧客全体の電力消費量が低いときには、電気代を安くし、顧客全体の電力消費量が多いときには電気代を高くすることにより、節電を推進しています。
また、前述のように、送電網は国有のため、電力会社は自由に売電・送電をすることが可能です。
国有の送電網を管理する会社も国有であり、電気産業がリベラルに、独占企業などあらわれないように営まれることを推進し、かつ自然エネルギーの推進も担っています。管理費は、国民の電気代から賄われています。

電気代については、たとえば、我が家の電気代の一例(変動します)は、1.90DKK (デンマーク・クローネ)/1kwh。日本円にすると、2011年4月2日の為替では1キロワットにつき約30円です。税金の占める割合が約50%と大きく、その収益は、国有の送電網の管理・自然エネルギー推進を支えています。

ただし、会社など法人は、それぞれの法人によって異なりますが、電気代に付加される税金が免除されるため、一般の電気代の約半額を支払うことにより、優遇されており、経済活動が促進されるようになっています。同時に、エネルギー会社は、政府より、CO2 ・節電の目標値を義務付けられているため、大きな法人には指導し、協力してCO2削減・節電を進めています。たとえば、デンマークの首都コペンハーゲンにある遊園地、チボリ公園の電力は100%、自然エネルギーでまかなわれており、その推進は
Dong Energy ドン・エナジー社とともになされています。

デンマーク国民は、消費税25%を支払い、電気代には税金50%を支払い、電気代自体についても、EUの中でも最も高額を支払っています。
しかし、この高い税率に反対することもなく、むしろ、政府が税率を下げようとしたときに国民が反対したほど、国民は、高額な税金を支持し、その見返りに満足しているといえます。

日本の標準家庭が使用する電気代が22.9円/1kwh(東北電力)と、この日記にコメントを頂きました。デンマークの電気代とは約7円違います。しかし、そのうちの50%を税金として支払っていることから、日本の電力料金との差額以上に、自然エネルギー推進を支えるお金が、デンマーク国民の電気代の中から支出されていることが分かります。
また、税金を差し引いた残り、電気料金の約半分が、純粋な電気代だと算出できますので、実は電気代自体が高いわけではないことが分かります。

日本の電気料金は、デンマークよりは安いけれど、決して安くはありません。
日本の、独占企業である電力会社の利益を削って使えば、十分、自然エネルギー推進の資力があるのではないか、原発は、独占企業の、利益を生み出す機械でもあったのではないか・・と推測するのは、私だけでしょうか。

また、余談ですが、エコ・カー、より熱伝導のない窓など、あらゆる、節電・エコなこと、製品に対しても、製造者、購入者ともに、税率が優遇されるようになっています。車を購入する際は、より排気ガスを出さない車については税率が低くなります。

税金の有効利用がなされていること、政府が真に国民の代表であり、腐敗政治がないこと、

送電網・エネルギー会社・電力会社ともに、
国民のエネルギー政策へのコンセンサスが反映されるよう、国が管理しつつ、利益優先の独占企業があらわれないよう、健全な自由競争がなされる仕組みが、この国の自然エネルギー政策の成功を支え続けているように見えます。

デンマーク国民が、
1kwhごとに電気代を日本国民より約7円多く支払い、電気代の50%を税金として、自然エネルギー推進、国有の送電網の管理の財源とすることによって得ているものは、

安全・安心・CO2ニュートラルな自然エネルギー、CO2削減、自然エネルギーのさらなる発展、自然エネルギー産業・電力の輸出による収益、雇用の拡大(被爆などの危険がなく、且つやりがいのある仕事)、経済発展、そして子どもたちが安心して住める環境、食べ物、自然、毎日の生活、他国へ示せるショーケース(よき見本)。

これは、高い買い物でしょうか?私個人としては、原発に払うより、自然エネルギーにお金を払いたいです、子どもたち、地球のために・・・・・。

日本は資源がない、だから、原発にこれからも頼るしかない、原発を段階的にでも止めていったら、経済が停滞する。という意見も聞きます。

しかし、同じように資源がなかった国・デンマークが、オイルショックを契機に、真剣に代替エネルギーを、原発ではなく自然エネルギーの中に模索し、化石燃料フリーの国を目標に掲げ、これだけ自然エネルギーを国の基幹産業に出来ていること、その財源は国民の税金で支えられていることからも、決して、これからの日本について、資源がないから原発しかない、とは言えないと私は信じます。

また、原発がなくとも、いや原発がないからこそ、別のエネルギー産業を発展させ、経済を順調に成長させ続けることも可能なこと、原発の支えてきたエネルギーをかんがみながら、段階的に、代替エネルギーにシフトすること、そのための財源は、上記のように、法人の経済活動を妨げないように税率を調整し、電気料金から、そして、独占企業であった電力会社の利益率を見直しながら、確保していくことが可能なのではないか、と思うのです。TEPCOの存続の形がどうなるかはまだ分からないけれど、将来の電力会社について、その重要性から、健全な自由競争と同時に、個々の会社が利益優先に走らないように、一定の管理・法規制のもとに国がおくことは、デンマークの成功例から学べることだと思われます。

大事なのは、諦めずに、どうすればよいのかいい案を探し実践しようと国民が決意することなのではないかと思うのです。言葉でいうのは簡単、実践は難しい・・・でも、諦めたらそれまでです。


日本政府は、2030年までに少な くとも14基の原発の新増設を目標に掲げた「エネルギー基本計画」を推進してきました。

でも、この14基もの原発、またそのための再処理場の建設を自分の住む地域に望む国民は今や皆無ではないかと思 います。

そう考えると、原発推進派の意見のほうが、現実的ではないと思います。原発に代わるエネルギーはない、という主張も耳にしますが、これだけ、他国が自然エネルギーを現実に利用・推進しているなか、それが事実だとは全く思えません。

これらの14基の原発にかけられ る予定のお金を、全部、現在稼動している原発の安全強化対策と、代替エネルギー転換への費用にかけられたら・・・と、願ってしまいます。


急に原発を止めるわけにはもしいかないとしてとも、必要な電力を確保することを鑑みながら、段階的に、代替エネルギーに 転換していくことは不可能ではないはずです。

国内外で新規建設に伴う受注を目論んできた原発メイカーには経済的打撃があるのではないか、とも思います。しかし、それなら、それら原発メイカー、日立も東芝も三菱も自然エネルギービジネスを展開すればよいのではないでしょうか。デンマークの風力発電機メーカーVestas ヴェスタス社は株の時価総額で日本のNissan 日産と同じ程度であり、福島の事故で、株価はさらに上昇中です。

いつまでも原子力にこだわっているので、日本企業は、よいところはデンマークをはじめとするヨーロッパの企業 に先行されています。三菱も大型風車の開発に取り組んでいますが、日本で建設される風車は圧倒的にVestas ヴェスタス社です。

将来の脱原子力を決めて、世界で成長著しい自然エネルギー経済の流れに乗れば、日本での雇用もきっと生まれます。

原発にこだわっていては、 却って、世界に取り残され、経済に与える影響は、国民の不安感、国際的な信頼も含めて、悪影響のほうが大きいのではないか・・と私は感じてしまいます。


3. なぜ日本では、クリーンエネルギーの推進より原子力政策が推進されたのか。

ではなぜ、デンマークやアイスランドのように、地球の自然エネルギーを利用した発電を国の政策の中心とする試みは、 日本ではなされていなかったのでしょうか。


まず、日本の国際関係、歴史も大きく影響しているように考えられます。
日本の政府は悪者官僚なんて簡単な悪者によって 動かされているのではなく、もっと大きな国家間関係や経済活動の中で動かされているのだと思います。それを感じる一つが原発輸出の動きです。原発を製造する日本企業の 一つが東芝ですが、2006年に東芝はアメリカの原発製造会社のウェスティンハウスを買収しています。(原発製造能力については東芝を含め、日本企業は 世界的に見ても高い能力を持っているといわれており、東芝の他、日立と三菱重工業がしているそうです。)その1年後には、日本とアメリカの間で日米原子力 協力協定を締結。温暖化防止・核の平和利用という名目で、化石燃料の代替エネルギーとしての原発を進めていくための協力を約束しています。その後、日本は原子力協定を他国と結ぶ政策を進めて、他国からの原発建設を受注しています。

参考: 原発導入のシナリオ - 冷戦下の対日原子力戦略
第5福竜丸事件で反核・反米の世論が高揚する中、日米が協力し民間から行った世論形成の全貌を明らかにする(NHK 現代史スクープドキュメント 1994年放送) - 原爆反対を利用し、核兵器の平和利用の名のもと、原発推進・NATOの核武装がどのように進められたか。
第5福竜丸事件のわずか1年3ヵ月後、日米原子力協定が仮調停され、日本に、原発に不可欠な燃料である濃縮ウランが輸入され始めた背景。

冷戦が終わり、原発推進の国際政治的な意味が失われた今も、日本と原発の関係は変わっていないように思えます。双子のようにして生まれた原爆と原発。原爆を最も憎んでいた、被曝国の日本は、原発にエネルギー依存していくようになり、それは今も変わっていません。

(4月10日、追記)また、京都大原子炉実験所・小出裕章助教授(原子炉の安全や放射能測定を研究。学生時代に原発推進派から反原発はに立場を変え、その後、40年間、原発の危険性を訴えてきた方です)の講演によると、電力会社が原発を進める理由は、以下のとおりです。

日本では、競争がなく、独占企業である電力会社はさらに法律で守られています。
言い換えると、電気事業法で利潤を決めることが出来るため電力会社は原発を推進してきた、といえます。
原発は建設費が高く、建設期間が長く、核燃料を備蓄すればそれも資産となり、研究開発などの特定投資も巨額で、それらすべてが利潤を膨れ上がらせます。
電源別発電単価を比較すると、実は原子力による発電単価が、火力・水力よりも高額です。
それでも、国民が電力を選べないこと、電気料金を独占企業である電力会社が決めることが出来ること、原発が電力会社にとって最も利潤が大きいため、原発が推進されてきたのだと分かります。
(つまり、お金が理由なのです。)

そしてさらに、原発が推進されるにあたって、原発事故における免責が法律(原子力損害賠償法)で定められていることによって、原発を推進する電力会社は守られています。損害賠償の限度額が定められ、限度額を超えた場合は、国(つまり国民のおさめる税金)が国会の議決を経て負担する、と定められています。電力会社としては、これくらいの限度額ならば、リスクを負っても痛手にならない、というラインを守ることが出来るため、原発を推進することが可能だということを意味しています。
また、"異常に巨大な天災地変又は社会的動乱災害"のときは、一切、電力会社は責任を問われない、と定められています。
原発に関わる人は、誰でも、原発が危険であることを知っています。
だから、電力会社を破局的事故から免責することを定めたのだといえるのでしょう。

また、"原子炉立地審査指針"という法律に下記を定めることにより、電気を使う地域に原発を作らずにすむようになっています。長い送電線で電気を送ることにより送電コストが生じても、それを補ってもあまりある利潤が原発にはあるのでしょう。
1. 原子炉の周囲は、原子炉からある距離の範囲内は非居住区域であること。
2.原子炉からある距離の範囲内であって、非居住区域の外側の地帯は、低人口地帯であること。
3.原子炉敷地は、人口密集地帯からある距離だけ離れていること。

(参考、隠される原子力・京都大学原子炉実験所・小出裕章助教授・講演記録映像)

日本国民は、電力会社を選ぶことが出来ないことがまず大きな前提にあり、その上、上記の法律で、電力会社が守られていることで、国民の意思が反映されずに、日本の電力供給形態は決められています。東京の住民であれば、東京電力しか選べません。重要なインフラである電力を支える会社について、ある程度、独占形態があらわれるのは必要、という意見もきっとあるでしょう。しかし、完全なる独占形態であ り、かつそこに国民の意思がまったく反映されず、そのうえ不透明な情報しか国民が得られないのであれば、独占形態であることによる効率よりも弊害のほうが 大きいのではないでしょうか。
デンマークでは、電力会社については、インフラという重要性を鑑みながらも、健全な自由競争にすることで独占形態の弊害も阻止しています。
前述にもありましたが、デンマークでは、個々の電力会社が利益優先に走らないように、一定の管理・法規制のもとに国がおいているのです。


また、風力発電、地熱発電、バイオエネルギーなどのエコ発電の実現における障害は、大きな初期投資にあります。そのため、国の助成、国民のコンセンサス が不可欠です。

一方デンマークは、この2つの力を得、発生期にあったエコ発電産業をゼロから育て上げましたが、やるべきことは断固としてやるという強い使命、何でも議論することが国民に染み付いていること、柔軟性がその背景にあるように、感じます。単純に言うようですが、この国はかなり独自の強さを持っていると言えます。

  • 初期投資が高額であっても、安全なエネルギーという大きな対価を得るためには辞さなかったこと。
  • 自然エネルギーへの投資・運用費用は、効率的で使途が透明な税金、国家の全面的支援により可能だったこと。
  • 政策・税制・法律の整備により、電力会社にとっても、エネルギー会社にとっても、消費者にとっても、自然エネルギーの利用をすると利益が出やすいようにしたこと。(税率の優遇、電力・エネルギー会社の義務を法制化など)
  • 国中が送電網(national grid)でつながれ、、自然エネルギーによる電力の安定供給・売買が可能であること。
  • 送電網(national grid)が公のものであるため、国民の選択・意思がエネルギーの選択に反映されること。
  • 国民の払う電気料金の50%以上が税金であり、その税金から、送電網の管理・自然エネルギー推進を賄うと同時に、法人については税金を免除し、経済的影響を考慮。
  • エネルギー・電力会社に対して、CO2削減目標を国が設定し、義務付けていること。エネルギー・電力会社は、法人の顧客が効率的に節電できるよう、コンサルタントを提供。よって、1ワットあたりのGDPがEUで最も高いなど、効率的なエネルギーの使い方がよく考えられ、実施されていること。
  • 電力会社について、インフラという重要性を鑑みながらも、健全な自由競争にすることで独占形態の弊害を阻止し、また、個々の電力会社が利益優先に走らないよう、一定の管理・法規制のもとに国がおいていること。
  • 新しい技術、体制づくりにオープンで柔軟な国民性。
  • 腐敗のない政治・企業。(政治家になるのにお金がいらない。選挙運動は無料で行うことができる。)
  • デモクラシーが機能していること、情報の統制が全くないこと。

これが、デンマークの自然エネルギー政策の成功を支えたものだと思います。

また、送電網(national grid)について、日本では、電力会社が占有しており、そのため、例えば自然エネルギーで発電した電力を自由に売電することが出来ていないという背景もあります。

いくら自然エネルギーを地方自治体・民間企業が開発・実用したとしても、送電網に流せず、自由に売電出来なければ意味がありません。また、国民の総意(コンセンサス)が、たとえもし脱原発であっても、送電網が大手電力会社に占有されていれば、コンセンサスを生かすことが出来ません。
送電網を、国民のもの、とすることが、日本にとっての課題だと思います。

もし国がこのまま原発推進を国策としていき、自然エネルギーへの投資を中心にしなくとも、民間企業・自治体・個人などが自然エネルギーを推進し、売電していき、技術力共に広げていける道があるかもしれません。

また、
これは直接は関係ないかもしれませんが、日本では、議論すること自体、難しいように感じるのは私だけでしょうか。あげ足をとられることが多いし、配慮しなければならない人・団体が多いようにも感じます。デンマーク国民がもし今の日本国民の状況におかれたら、もちろんパニックになるだろうけれど、同時に、とてもストレートに議論を既に始めるのではないかとまで感じてしまいます。それほどまでに国民性、デモクラシーのあり方が異なり、そのことが、エコ発電先進国を築いたようにも私は感じます。

また、第一子誕生後62%の女性がキャリアを諦めてしまう日本と異なり、デンマークでは女性の社会進出が 大きくサポートされており、そのため、7つある政党のうち、中でも最も大きな政党を含む、3つの政党の党首が女性、議員の38%が女性であること、18の大臣のうち、気候と環境に関する省庁の大臣、防衛大臣を含む7人が女性です。まさに女性がデンマーク社会を引っ張っていっていること も、この国のありかたに貢献していると思うのです。 男性と女性ではやはり、観点が違うところが大きくあるのではないでしょうか。 38%議員の女性の中には、母親の人も多くいるでしょう。そのこともあり、短期的な見方ではなく、長期的に子どもたちの将来を考えた社会、政治がよりなされているのではと感じます。

そしてさらに、日本においては、私を含めた国民の不十分な関心度、既得権益からの圧力、自然エネルギーの正しい知識の欠如など、実現の前には大きな障害があるように見えます。


4. 自然エネルギーを日本で推進するにあたっての障壁

大きな初期投資が必要な、自然エネルギーを利用した発電を推進する困難、具体的に、例えば、地熱発電について、"日経エコロジー特集"の記事に書かれていました。


大きな可能性を秘めた地熱発電、法整備で日本をエネルギー大国に
http://premium.nikkeibp.co.jp/em/report/169/index.shtml
" 日本が世界第3位のエネルギー資源保有国だと聞いても、にわかには信じられないかもしれない。しかし、地熱エネルギーに関しては、これは紛れもない真実 だ。産業技術総合研究所(産総研)地圏資源環境研究部門地熱資源研究グループの村岡洋文研究グループ長は、「地熱資源量は、ほぼ活火山の数と相関する。火山国である日本は、圧倒的な地熱資源大国だ」と語る。推定される地熱資源量は、米国の3000万kW、インドネシアの2779万kWに続く2347万kW とされている。だが、日本国内の地熱発電設備容量は53万5000kWにとどまる。これは、総発電設備容量のわずか0.2%にすぎない。"

なぜか10年新設がない地熱発電 眠れる巨大資源のハードルとは?
http://eco.nikkeibp.co.jp/article/special/20100215/103205/
"地熱発電は、地下深く井戸を掘り、マグマで温められた熱水と蒸気をくみ上げ、タービンを回して発電する。ひとたび運転を開始すれば、40~50 年もの長期間にわたって、天候などに左右されることもなく、安定して発電できる。電力会社自らがかかわっている地熱発電所が多いのも、出力の変動がなく、 ベース電源として利用できる利点があるからだ。 設備利用率は平均で70%だが、国内の地熱発電所の中には90%を優に超えるところもある。風力が約 20%、太陽光が約12%であることを考えても、地熱の優位性がわかるだろう。産業技術総合研究所の試算によれば、国内の賦存量は2347万kWにも達す るという。 コストの高さから太陽光や風力の活用には消極的な、電力中央研究所社会経済研究所の杉山大志上席研究員すら、「資源量が豊富な地熱は利用価値 がある」と認める。だが、地熱発電が長らく停滞を続ける背景には、一筋縄で解決できない課題が山積している。・・・第1の課題はコストだ。地熱発電所の事 業化には、地下資源の探査や発電所の建設などの初期コストが数百億円かかる。・・・政策面での冷遇も、事業環境の悪化に拍車をかけた。"

また、なぜ、例えば、風力発電が日本で普及していないか、その理由の書かれた興味深い記事を見つけました。

"風力発電の使用率を3倍にするという日本の政策は、北海道電力や 東北電力などの、風力発電の不安定な供給量への懸念から損なわれた。 世界でも有数な風力発電の実施国であるドイツのように、風力発電の 供給量の変動をカバーし安定供給を成立させることが出来る、統一された送電網 が、日本には存在しないため、風力発電の安定供給が出来ないのである。"
(引用 http://www.alternative-energy-news.info/japan-wind-power-project-threatened/)

デンマーク国内、さらにEUでは、送電網 (national grid) がお互いの国につながれています。
そのため、色々な場所に設置された風力発電が送電網でつながってい るので、あるところで稼動が下がっても、別の場所で稼動している風力発電の電力 を使うことができ、お互いを補いあい、安定した供給、また電力の売買が可能です。

つまり、風力発電大国であっても、それぞれの風力発電の供給量はもちろん変動する。しかし、送電網でつながっていることにより、供給量を補い合い、風力発電による電力の安定した供給が国内で総合的に成し遂げられているのです。

しかしながら、日本では、この送電網が設けられていない。なぜで しょう。
それは、例えば国の政策により風力発電の推奨が十分ではないこと、 または、これは私の憶測なので、確かではありませんが、日本は競争社会であり、企業間でもそうであるため、統一した送電網を全国的に設置するとい う共同プロジェクトを成し遂げるのが、日本の体質からすると、難しいといえるのかもしれません。 (送電網を東西・全国につなぐことについては、風力発電推進かどうかに限らず、日本にとって急務と思います。)

つまり、風力発電自体が不安定なのではなく、風力発電による安定供給を可能にするための、統一された送電網が日本にはない、そのことで、風力発電の安定供給は不可能、という結論となっているのは残念だと私は思いました。でも、なぜ送電網がないか。それは、政策、企業間の協力が欠けているからではないか。もちろん、日本には平地があまりないこと、台風がやってくることなどの障壁もあります。でも、それだけが障壁ではなく、人為的障壁もあるのではないか、と憶測することは必ずしも間違いではないのではと思います。

例えば、スウェーデンとドイツ間にも、送電網はつながっており、これは1995年に設置されました。これは、スウェーデンがEUに参加する以前のことであり、送電網の設置された海は、日本と韓国間の海の距離、深さと大差ありません。
2008年、EUでは一日に20個の風力発電が設置され、風力発電 の使用は年間43%の伸びを記録、現在はさらに数値が上がっています。現在、中 国では、全世界に新しく設置された風力発電のうち35-40% が設置されています。毎年、風力発電の供給量は2倍になっており、これは、1時間に1本、大きな風力発電が設置されている計算になります。

世界中で風力発電が成長している中、テクノロジーの観点からいっ て、風力発電が日本に全くそぐわないということは言えないのではないでしょうか。とすれば、日本の政治・企業の体質も、風力発電を困難にしている要因のひとつかもしれないと私は考えます。

下記、
WIKIPEDIAからの引用です。
"風力発電は、再生可能エネルギーの中で最も採算性が高いもののひと つとされる。コスト面での競争力の低さや導入に際しての非経済面での不利を補うために直接・間接的な支援を行う国が多い一方、一部の設置形態については数年以内に通常電力と競争可能になるとも予測されている。大規模に導入されている デンマークにおいては、風力発電のコストは過去20年間で80%以上削減され、今後10年間のうちに通常電力と競争可能なレベルまで低下する見込みである。温暖化対策コストまで考慮すると、欧州における風力は石炭火力より発電コストが一桁少ないとされる。ただし近年は資材の高騰により、コストの増加も報告されている。 なお風力発電は一度設置してしまえばその後は化石燃料の価格変動に よる影響をほぼ受けないため、その分事業リスクを減らせる。

火力発電を減らして風力発電で代替するにあたっては、出力変動など に対する対策は皆無というわけにはいかず、送電網の拡張や予備容量の確保、蓄電 などによってある程度の追加費用もかかると考えられている。具体的に試算した例においては、ある程度の導入割合まではその追加費用は実用的な範囲になると される。欧州では域内での風力発電などの増加に対応した系統の拡張が検討されている。

日本では欧米諸国に比して普及が進んでいない。理由として、日本に 毎年やってくる台風に耐えうる風車を施設すると欧米と比較してコストが上がって しまうことや、大量の風車を設置できるだけの平地の確保が困難なこと、元々日本ではクリーンエネルギーとして太陽光発電を重視してきた歴史があることなど があげられる。また、日本はフランス同様に原子力発電への依存度がすでに大きいために風力への依存傾向は弱く、対照的にアメリカやドイツは原子力発電所の 新設を政策的に停止しているため風力発電への依存度を増している。 " WIKIPEDIAより http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%A2%A8%E5%8A%9B%E7%99%BA%E9%9B%BB

私は風力発電のみを日本に広めていくべきだとはもちろん思っていません。原発に代替するエネルギーのひとつの可能性として捉え、可能性を事実に基づき知りたいと思っています。ほかにも、太陽光、波力、地熱、バイオエネルギー・・・いろいろな 方法が世界でも、日本でも研究され、また普及されている国々があります。 そして、日本にあう自然エネルギーを併用しながら、それぞれ発展させ、何十年かけて、安全で安心なエネルギーを原発に代わって確保できるようになることを願っています。

日本にどのようにして、エコ発電を根付かせるか、専門家の意見が必要なのは確かです。また、デンマークやアイスランドのような小国の試みが日本のような国に活かせるわけはない、外国と日本は違う、今こんなことを言われても意味がない、などの反論も承知です。

私は、日本人の一人として、この先何十年をも見すえて、今ある原発と生きつつ、少しずつでも、安全で安心な国に、何十年かけてでも出来たらと願っています。そのために出来ることの一つは、日本であまり知られていないと感じること - 原発がなくとも、国民の意思で、エコ発電をゼロから育てあげた国に学べることがほんの少しでもあるはずだということをご紹介することだと思いました。

今はまだ、地震についても原発についても緊張感が続き、とてもそんな将来のことを考えられる状態ではないとも思います。しかしながら、原発についてこれほ ど注目が高まっているときもなく、これから先、いつか今の状況が落ち着いてきたときに、日本の将来を人々が考えるときに、私の記載したことが、少しでもどなたかにとって参考になり、日本を安心して住める場所にいつかすることが出来るきっかけの中のひとつになればと願い、反論も承知で、書きました。


5. 原発のプラスとマイナス

一昨日、デンマークのテレビ番組 DR2 で、原発についての特集(A-kraft til taelling) が組まれており、興味深かったです。

取材陣は、原発のあるスウェーデン、イギリス、スコットランド、ベ ルギー、そしてチェルノブイリまで赴き、専門家、そして現場で働く人の取材して いました。(デンマークには原発はありません)

冷静な目線で原発の姿、あらゆる専門家の見方を紹介していました。

まず驚くのは、チェルノブイリでは、まだ内部で働く人々がいること です。
なぜなら、原発は、たとえ閉鎖しても、半永久的に管理しなければ危険なためです。
錆びだらけの建物、ボロボロに壊れて穴だらけのコンピューター、そ れでもなお、人を入れて管理せねばなりません。もちろん、働く人たちには大きな リスクが伴っています。20分、30分と小刻みに内部で働きます。周辺の街は、ゴーストタウンになっていて、事故の2日後に5万人が退去し2度と戻らな かった街の様は、異様でした。 建物の老朽化が深刻なチェルノブイリですが、あと10万年、管理しないとならないそうです。

原発は、全世界の16%のエネルギーを支えているそうです。

温暖化が全人類にとっての危機的問題である今、CO2排出量は大き な問題です。
原子力は、石油や石炭よりも、CO2排出量が少ないという意味では エコと言えます。
だから、グリーンピースの中には、原発に賛成・推進するグループも あるそうです。
人類の存続にはエネルギーが必要で、でも温暖化も食い止めなくては いけない。その意味で、原発は、救世主なのだ、と説く、グリーンピースの中の原発推進派の人もいました。
でも、原発はCO2を生み出さないわけではなく、 あくまで、石油と石炭より低い、ということです。代替エネルギーである、風力・ 地熱・波・太陽光は、不安定で代替にならない、とも、その人はいいました。


私は科学者ではなく、どちらの立場の人が正しいのか確かめるすべはありませんが、CO2排出量と温暖化との因果関係は明確になっていないとも言われています。地球の軸の 傾きと太陽との位置関係で、単に今の地球の気候は、温かい方にも寒い方にも極端になっているのだという話もあります。また、都市化によってヒートアイラン ド現象や熱を吸収する地面の減少によって、都市部では温暖化が進んでいる一方で、実は過疎地域の気温は下がっているという話もあります。こういうことにつ いて説を唱えてデータを示している人たちと、CO2による温暖化を唱えている人たちと、どちらが正しいのかは私にはデータの信憑性を中立的に判断する能力 はありません。でも、CO2による温暖化を唱えている人達の方が政府の政策にかなっており圧倒的に声が大きく聞こえてくる人たち、政府の研究補助金もつき やすい先生たちであることには注意して、中立になって考えたいときにはそのことを念頭に置いて判断しなければいけないと思っています。

また、原発は直接的なCO2の発生量は火力にくらべて低いとはいえ、原発付近の温暖化には多大な影響を与えています。連日の報道でお湯を沸騰して蒸気を 発生させてタービンを回して電力を得る沸騰式の原発の構造は、日本人の頭の中に刻み込まれた感がありますが、あの構造を見てもわかるとおり、原発はお湯を 沸かしている。でも、火力発電であれば、このお湯を発電所付近の施設の暖房などに再利用しているけれど、原発は人のいる施設の直近には建てられないので、こ こで沸かしたお湯は海に捨てています。そのために、原発の沿岸海洋の漁業資源を壊滅状態にさせているとも聞きます。

またたとえ、CO2排出量を、原発によって抑えられても、今度は、 プルトニウムという問題の中に人類は足をつからせてしまうだけだ、人類のエネルギーを支えるための問題の解決にはならない、と語る専門家もいました。

また、原発に不可欠な燃料である濃縮ウランは、自然界から永久に採掘出来るものではない点では、化石燃料と同じ欠点を持っているといえます。


ベルギーでは、核廃棄物が、コンクリートで固められ、地中深 く埋められ、いかに安全に放射能が閉じ込められているかということを専門家が 語っていました。
核廃棄物には色々なレベルがあります。低いものは、例えば、現場労 働者の着用した服などです。最も高いものは、使い終った核燃料そのもので、放射 能のレベルが下がるまでには、10万年かかるそうです。

また、たとえ大型旅客機が突撃しても、持ちこたえられるよう想定し設計し たととされる、フィンランドの原発が紹介されました。その原発の責任者は、安全性に自信を持ち、事故の起きる確率の低さ(0.001 % )を説いていました。しかしながら、もちろん、リスクが完全にはないわけではないこと、だからこそ、リスクを出来るだけ低くすることしか出来ない、とも認めて言っていました。

9月11日の事件も世界的衝撃でしたが、アルカイダなどのテロが、 原発をターゲットにした場合のリスクも、もちろん否定できません。飛行機で突撃する、などのほかには、現場で働く人の中に、テロリストが紛れ込んだときの危険性も、専門家により、否定はできない、と指摘されていました。もし、テロが 原発につっこむ、または爆破したら。この危険性は、おきてからでは手遅れな場合もあるかもしれません。


自分と自分の子どもたちが安心して安全に暮らせる地球を作るには、 風力・地熱・波・太陽光を利用すること・・・・これが一番いい、と、率直に語る 専門家もいました。
風、地熱、波、太陽・・そこには、莫大なエネルギーがある。それを 還元して使っていくこと。
それが人類の生き延びる道だ、と。

原子力爆弾と原子力は、双子のように生まれたもので、世界中の国々 が、この2つを共に発展させてきました。日本が原発を持ったのも、政治的な意味 もきっと大きくあったのではないかと思ってしまいます。

まとめると、原発の長所は、CO2排出量が石油・石炭よりは少ないこと。風力・地熱・太陽光・波力発電より、安定的供給ができること。
短所は、どんなに発展した設計でもってしても、完全に事故のリスク がないとはいえないこと。事故以外にも、テロリストにより利用されたときの危険性があること。放射能が低下するまで10万年はかかる核廃棄物が必ず出て、それを永久に保管しなくてはならないこと。

デンマークには、原発はありません。しかし、隣国スウェーデン、ドイツなどの原発がもし大きな事故をおこしたら、危険域に入ります。
デンマークは、20%の電力を風力でまかない、バイオ燃料によるプ ラントも既に使用しています。そして、2050年までに化石燃料フリーの実現を すると政策にかかげています。小さな国だから出来たのかもしれない。でも、一主権国家がやればできることを世界に示すことには大きな意味があると信じま す。

間に挿入された、新宿の、ネオンが光瞬くまぶしい様子を見て、私は、やるせない気持ちでした。 競争の激しい日本・アジアでは、店の経営をより長く、店の広告を よりぴかぴかと明るくしなければならない。巨大なエネルギーを感じさせる東京は、私の生まれ育った街で、楽しく、刺激的で、あたたかい人々もたくさんいて、大好きな街です。だけど、どこか、やりすぎな感じを疲れながら感じてきた人 もいるのではないでしょうか。 でも、何が正しいか、とは言えません。
どうして、デンマークは、少ない労働時間で、高いGDPと安定した 経済成長を成し遂げているのか、それはまだ私にははっきり説明できません。 きっとたくさんの理由があるから・・・

原発を使わない、または使わない方向にいこう、と、主張する者に対 して、それでは、あなたは、電気を全く使わず原始時代のような生活を出来るのですか、あなただってエネルギーをたくさん消費しているではないか、と反論する人は、短絡的すぎると思います。原発を使わない、または使わない方向にいく、 ということは、代替エネルギーを模索していこう、という意味で私は言います。しばらくは難しい、でも、その方向に歩まないと、いつまでも、時限爆弾と生き ていくこと、時限爆弾を次世代に渡していくようなことだと思うのです。 そしてこれは、日本のみならず、世界全体の問題なのだとも思います。


6.最後に

代替エネルギーの役割を十分果たせるものがないから仕方ない、
代替エネルギーは初期投資が大きい、
という のは理由にならないくらい、原発はマイナスが多いエネルギーだと思います。
(ただ、もちろん、原発で働いていらっしゃる方々の批判をするのは全く意味がないと思います。原発で働く個々人と、原発を運営する会社・組織のあり方、原発政策は別次元で語られるべきだと思うからです。組織や政府がどんな判断、実行をしていくかについては、私たちは見守り、批判すべきときはしなければならないと思います。)

人間が作ったものに、完全なものはないから、いくら技術が進歩しても、事故の可能性の全くない原発は存在せず、またひとたび事故がおこれば、他の発電方法と違い、危険が大きすぎることから、
私は、代替エネルギーを出来る限り推進していくことに賛成です。

もちろん、すぐに、原発をなくすことは出来ません。
だから、今ある原発の安全対策も出来る限りなされなければなりませ ん。
そのためには、コストも技術力もかけられなければなりません。

ただ原発反対、と、代替案・理論的な理由なしに、現実を見ないで訴えるのも意味がありません。
代替エネルギーの役割を十分に果たせるものに今すぐ切り替えることは出来ません。

しかし、
初期投資が高額であるからとあきらめ、原発しか道がないと決めたら、ただそれまでです。
高額な投資をしてでも、簡単なことでなくとも、何十年かかってでも、安全なエネルギーという大きな対価を得る
ためなら、代替エネルギーを推進する意味があると私は信じます。
新しい代替エネルギー産業が発展すれば、雇用を増やすことにもつながります。

自然エネルギーを本気で進め、開発・実用している先進国のことを知れば知るほど、私は思います - 自然エネルギーが非効率だから原発に頼るしかなかったのではなく、原発に頼ることに疑問を抱かずにきたから、自然エネルギーの発展にかける力・お金・政策が十分にかけられてこず、だから、自然エネルギーは無理、と思われてきたのではないか、と。

原発の安全に自信を持つ人も、100%安全だとは言いません。
人類の知恵は、原発でなく、代替エネルギーに向けたい・・と、私は願っています。
地球には莫大なエネルギーが、太陽光、風、波、地熱、そして有機物(バイオ燃料)にあるのだから・・

化石燃料にも、原発にも一切頼らずにエネルギーを持てる未来に既に1歩ずつ大きく近づいていっている国が実際に存在することは、大きな希望だと思います。

3月21日、デンマークの大手新聞社Information誌で報じられたこと。
http://www.information.dk/263116
"日本での原発事故とリビアなど多数の石油産出国での紛争は、世界のエネルギーシステムに深い疑問を投げかけている。しかし、同時に、これは、目を開く機会だ。自然エネルギーへの転換期がやってきている。
" 

デンマークの自然エネルギー政策、成功例、その背景などをご紹介しましたが、もちろんそのまま他国の成功例が日本に導入できるとは思ってません。しかし、自然エネルギー先進国から学べるところはきっとあります。原発でないと日本では無理、自然エネルギーは非効率らしいし高くつくから無理、と思うのは思い込みで、そう思ったらその先の発展はないこと、むしろ、自然エネルギーには莫大な明るい可能性があり、発展させていくことが、国としても地球の一員としても不可欠なこと、きちんとした情報をもとに明確に知りたい、書きたいと思いました。日本には素晴らしい技術力があるのだから、他国の技術も学びつつ、日本にあう自然エネルギーの技術をきっと発展させられると思います。
ただ原発反対、と声高に言っても、きちんとした代替案がないと、原発推進派に飲まれてしまう。
日本ではなぜ原発政策が推進されてきたか。そもそも原発のプラスとマイナスは何か。 どのような自然エネルギーがどこまで開発・実用されているか。他国ではどこまで自然エネルギーが実際に使われ、どのようなメリットを享受しているのか。 日本が自然エネルギーに変換をしていくには何が課題か。
これらを知ることで、より明確に、国民として意見を言えると信じます。

また、日本が、自然エネルギーを推進することにより、アジアのよき見本となり、発展途上国へ、原発を輸出している現状を変えて、自然エネルギー産業を輸出することが出来るようになれば、どれだけ多くの子どもたちが安心して暮らせることに、貢献できるでしょう。

宮城県石巻市の小学校では、津波に襲われ、108人の子どもたちのうち、24人しか生存が確認されていないそうです・・子どもたちのニュースはこ とさら胸がひきさかれます。教職員の方も13人のうち3人しか無事でなかったそうです。悲しすぎて、言葉にあらわせません。私の息子がこの小学校にいた ら、母親として、どう立ち直っていいのか、立ち直りたいのかどうかすらも分からないでしょう・・

こんな被害のあるとき、そもそも原発のことを、事故を契機に気づいたことを書いてもむなしい気持ちすらしました、遠くにいる私に何ができるだろう・・。原発のことだって、今まで時々、危機感は持っても、追及して知ろうとまではしなかったくせに・・えらそうにかけるほど、私は知識があるわけでもないし、頭がいいわけでもなく、専門家でもない、ごく普通の働く母、一市民です。私には見えていないこと、きっとたくさんあります。日本のこと、世界のこと・・・でも、悪あがきかもしれないけれど、意味がほんの少しでもある と信じたことを書きました。

出典:
産経オンライン
http://sankei.jp.msn.com/world/news/110312/asi11031219530008-n1.htm 
読売オンライン
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20110318-OYT1T00894.htm?from=rss&ref=mixi
デンマーク Information 新聞
http://www.information.dk/183634
http://www.information.dk/263116

TIMES タイムズ誌 "Denmark's Wind of Change" デンマークの風の変化
http://www.time.com/time/magazine/article/0,9171,1881646-1,00.html
WIKIPEDIA, 風力発電 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%A2%A8%E5%8A%9B%E7%99%BA%E9%9B%BB
WIKIPEDIA,Wind power in Denmark http://en.wikipedia.org/wiki/Wind_power_in_Denmark
日経エコロジー特集 
http://premium.nikkeibp.co.jp/em/report/169/index.shtml
持続性学・地球科学、名古屋大学・准教授、高野雅夫さん http://blog.goo.ne.jp/daizusensei

環境エネルギー政策研究所所長・飯田哲也さん 3・11後のエネルギー政策の方向性 http://smc-japan.org/?p=1657

参考:
デンマーク Dong Energy (国内最大のエネルギー会社、国有)は、CO2フリーのエネルギーを推進。風力・地熱・バイオ燃料など、あらゆる自然エネルギーの技術に投資し、家庭・電力会社・法人に向けて推進する役割を担っています。

もともとは、社名 "Dong" とは、 Danish Oil and natural gas デンマーク石油・天然ガス、という名であることからも分かるとおり、化石燃料の会社でした。しかし、自然エネルギーへの転換が不可欠と気づいてからは、その業態を、自然エネルギーの会社へと転換しました。
約20-30 年でこの会社がここまで変われたのなら、日本も、何十年かけたらずいぶん変われるのではないだろうか、と希望を持ちます。

TVでも、毎日、自然エネルギーのコマーシャルを流しています。この国がどれだけ、本気で自然エネルギーを推進しているのか、その頻度でもリアルに感じます。国家全体でこれだけ本気で乗り出せば、どれだけの推進力があるのか、感じます。
映像は英語とデンマーク語ですが、映像自体で説明している部分も大きいので、もしご興味のございます方はご覧下さい。


2020年までに、CO2 排出量を半分に
http://www.dongenergy.com/en/media/media_library/pages/movie_gallery.aspx

その先のエネルギーへ


地熱発電の取り組み


バイオマス(有機物 - 生ゴミ、魚の骨、木屑、堆肥、ワラなど、バイオ燃料の原料のこと)
CO2 ニュートラルなエネルギー


エネルギー会社と様々な会社がパートナーシップを組み共に節電に取り組む重要性


クリーンテクノロジー、地熱発電をご自宅へ

15 comments:

  1. はじめまして、ふりかけおにぎりと申します。
    はじめましてなのですが、
    モアモアのお店と、このブログはよく拝見させていただいております^^
    恵さんの育児奮闘記やお店奮闘記もいつも楽しみに読ませてもらってます。
    今回の震災について、私は愛知県に住んでおりますので
    何も被害はなかったのですが、スーパーの棚が一時ガラガラになるなど(今は落ち着きました。)、底知れない不安を日本の人みんなが感じているのだなあと実感しています。
    被災された方、原発事故で屋内退避指示の出ている区域の方、
    想像を絶する悲しみ、不安、恐怖に包まれて、疲弊しながら、それでも生活しなければならないということに、本当に心が痛みます。
    昨日は東京の浄水場からも基準値を超える放射性物質が検出され、赤ちゃんは飲用しないようにと指示が出ました。
    私も小学生の子供二人を持つ母親なので、東北、関東に住んでらっしゃる方の不安は本当にどれくらいだろうと、絶句してしまいます。

    これから、私達が考えていかなければならないことは多すぎ、大きすぎますが、無知で無関心でいることは、日本国民全員がもうできないはずです。
    今回の原発事故で、私なりに原発について色々調べ、考えました。そういう人はとても多いと思います。
    無知で無関心、これが一番いけないんだと、目が覚めた人も多いと思います。

    恵さんがこの場でこの記事を書いたことは大きな意味を持つと思いますし、私はとても共感しました。
    私も、本当に小さな場ですがブログを持っておりまして、そちらで、これから考えていかなければいけないこととして、今回の記事を(リンクを貼るという形で)紹介させていただきたいのですが、よろしいでしょうか?

    ReplyDelete
  2. ふりかけおにぎり 様

    コメントを本当にありがとうございます。
    専門家でもない一市民の私が、にわか勉強したことを書いてもなにが変わるだろう・・と、書く前に迷ったり、勇気がいりました。でも、専門家でなくとも、市民の一人ひとりが意見を持つことこそ大事だと信じて書きました。だから、とても励まされました。

    ママ、パパ、子どもたち、家族や大切な人、暮らしの基盤すべてをなくすという、言葉に出来ないほどの悲しみ、不安、恐怖・・
    子どもたちのこと、家族を守りたいのに、それがどのようにすれば出来るのか分からない不安。本当に、胸が痛みます・・、

    そんな中、被災地にいない私の書いたことに、どれだけの意味があるのか、とも思いました。
    でも、無知で無関心でいないこと、出来ることをやっていくこと。
    そこに意味がきっとあること、信じたいと思いました。無力感に負けずに。

    ふりかけおにぎり様のブログに、リンクを貼って頂くこと、もしよろしければ、もちろんとても嬉しく思います。
    ほんの少しずつでも、時間がかかっても、子どもたちが安心して暮らせる日本に出来る力の小さなひとしずくになりたいと願ってます。

    コメントを本当にありがとうございます・・!

    ReplyDelete
  3. 興味深く読ませていただきました。

    巷では、感情的に「原発なくせ!」という声が多くあがっていますが、結局、代替案の考えがない、知らないために、ただの感情の吐露にしか思えないという違和感がありました。

    原発廃止は今では誰でも思っていることです。ですが、その先を国民ひとりひとりが考えることをしない限り、結局政府まかせの無責任な感情にしかなりえない。で、原発がまたできて、「なんでつくるの!?」とまた感情的な声を上げる、の繰り返し・・・

    恵さんのように、どうするか、の部分の選択肢の提示を今まで関心の薄かった私なんかにもわかるように発言していただけると、ひとりひとりの意識も変わっていくと思います。

    まずは安全対策、そして送電網の統一。西と東では周波数の違いもあり大きな課題ですが、これは乗り越えるべき壁。同時に代替エネルギーの取組み。色々あるんですね。
    最近、日本で曇でも発電できる太陽発電の技術が見つかったとか。折角の技術大国ですからね、みんなが「考えながら走る」意識をつければ、前にいけると信じてます。

    そのうち日本の温泉街に地熱発電所を見る日が来るかもしれません。

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  4. obaq 様

    ご丁寧なコメント、本当にありがとうございます。
    日本は今、大変すぎて、エネルギー政策についての議論なんて素人の私がしても、どれだけ意味があるか、という迷いもやはりありましたが、自分の信じたこと、何より、目にしていること(自然エネルギー先進国デンマークのこと)を書くことにも意味があると信じて書きました。
    だから、とても励まされました。

    きっとこれから、さらに、原発反対、という声も上がってきますね、そのときに、原発をなくしていくには現実的にどうしていけばいいのか、原発に代替する自然エネルギーのこと、きちんと知識をもって考えて主張できること、きっと力になるはず、時間がかかっても・・と信じています。

    地熱発電と国立公園・温泉とのかねあい、人々がきちんとした情報・理解をもって、解決できていったら・・と願いますね。

    本当に、日本は、obaq さんの書いてくださったように、折角の技術大国ですものね。デンマークが開発してきた技術に絶対に劣らない、日本に合う自然エネルギープラントを発展させていけるはず・・、と希望を持っています。

    がんばりましょう!少しずつ、一人ひとりの力を広げて・・

    コメント、本当にありがとうございました。

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  5. はじめまして。
    すごく丁寧にわかりやすく、情報、ご自身のお考え、書いてくださってありがとうございます。
    事後ご報告になりましたが、自分のブログにリンクさせて頂きました。

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  6. はじめまして。
    わかりやすい解説と、素敵なメッセージをありがとうございました。
    デンマークのことに興味があったので
    クリーンエネルギーについても知ってはいたのですが、
    それをどうやったら日本に普及させられるのか、
    まったく考えてもみませんでした。
    今回の地震がきっかけで、たくさんの人が
    そのことについて考えるのではないかと思います。
    デンマークがその良いお手本になってもらえたら
    本当にすごくうれしいです。
    自分ももっと勉強して、詳しくなろうと思います。

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  7. はじめまして。
    デンマークは電力料金が高いようですね。インターネットで見つけたユーロ単価をクローネになおすと1kWhあたり1.83クローネとなりました。日本円になおすと29.4円です。これは日本の標準家庭が使用する電力料金22.9円(東北電力)より6円以上高くなります。これが事実ならデンマークの人々は再生可能エネルギーへかなり大変な投資をしていることになります。

    月に280kWhの電力を消費する家庭では年間2万円の負担増となります。私はこの負担を国民が納得するかどうかが一番の鍵だと思います。
    家庭用電力だけで1兆8千億円(一人当たり1万4千円)の収入があれば、再生可能エネルギー開発に十分な予算がかけられると思います。
    みんながみんなデンマークのような選択をできるかどうか。難しいところですね。

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  8. nobu 様

    コメント、そして私の書いたことをご紹介頂き、本当にありがとうございます・・!nobu さんのブログ、とても共感しました。ご紹介して下さった、ほかの方の記事も大変参考になります。ここでもリンクさせて下さい。

    あきらめず、自分が生きている間には無理でも、子どもたちのために、脱原発の道筋を作る人の力の一滴になりたいです。

    みんなで手をつないで、あきらめず・・

    http://ameblo.jp/nobu-s/entry-10845496772.html

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  9. temackee 様

    コメント、ありがとうございます・・!
    お言葉に、励まされる思いです。デンマークやアイスランドのこと、自然エネルギーのこと、日本では知らない人のほうが間違いなく多いと思います。

    日本では、やはり外国の中で最も視野にあるのがアメリカで、ヨーロッパは英国・フランスには注目するけれど、知られていない情報は実はたくさんあると感じますよね・・、北欧については、雑貨やデザインは長らくブームが続いてるけど、北欧の社会制度、テクノロジーの先進性の情報はやはり十分知られていないです。

    これだけたくさんの、北欧雑貨のお店が日本にあるのだから、その中でも、北欧の社会制度やエネルギー政策、デモクラシーのあり方に共鳴した方々が少しずつでも、北欧のこと、雑貨だけでなく、社会や人々のことも紹介していったら、たくさんの人に伝えることが出来るのではないかと私は考えています。

    また、日記にも書きましたが、デンマークやアイスランドと日本では、人口が違うから比べ物にならない、というのは、一理はありますが、でも、それだけで、学べるものがない、日本では不可能、と言う理由には全くならないと私も思います。

    原発に代わるエネルギーはない、という主張も耳にしますが、これだけ、他国が自然エネルギーを現実に利用・推進しているなか、それが事実だとは全く思えません。

    U2のボノが、世界をよくするには、北を見ろ、と言いました。
    彼は、北欧を指していました。
    日本では、ことあるごとにアメリカでは・・と言いますが、北欧に住んでその先進性、真の豊かさに驚いた私は、心底、日本の政治家たちを北欧に派遣し、目先の利益でなく長期的な将来と繁栄を考えた、エネルギー政策を学んでほしいと願っています。

    政治家に出来ないなら、民間から。

    賛否両論あると思うけど、学べること、絶対あるはずです。

    私も、もっと勉強して、これからもご報告させてくださいね・・!

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  10. Anonymous(匿名の方)様、鋭い、いいコメントをありがとうございます・・!

    確かに、電気料金も、他にも、ガソリン、車から、家の窓の断熱度にいたるまで、環境とエネルギーに関わるもので、よりエネルギーを消費するものには、デンマークでは日本より高い税金がかけられています。

    しかし、日本とデンマークの電気料金を比較して、さらに発見がありました。本文にも、4月2日・追記として書きましたが、以下にも抜粋いたしますね。
    ・・・・・・・・・・・・・・・・
    デンマーク国民の支払う電気代は、電気会社ごとにも、電気の消費量の変動ごとにも異なります。国内最大のエネルギー会社(世界最先端の発電所を建設・管理し、自然エネルギー推進、CO2 削減を推進している、国有会社)・Dong Energy ドン・エナジー社以外にも、様々なエネルギー会社があり、また、様々な電力会社があります。国民は、自分の好きな電力会社を選択することが出来ます。電力会社によっては、顧客全体の電力消費量が低いときには、電気代を安くし、顧客全体の電力消費量が多いときには電気代を高くすることにより、節電を推進しています。
    また、前述のように、送電網は国有のため、電力会社は自由に売電・送電をすることが可能です。
    国有の送電網を管理する会社も国有であり、電気産業がリベラルに、独占企業などあらわれないように営まれることを推進し、かつ自然エネルギーの推進も担っています。管理費は、国民の電気代から賄われています。

    電気代については、たとえば、我が家の電気代の一例(変動します)は、1.90DKK (デンマーク・クローネ)/1kwh。日本円にすると、2011年4月2日の為替では1キロワットにつき約30円です。税金の占める割合が約50%と大きく、その収益は、国有の送電網の管理・自然エネルギー推進を支えています。

    ただし、会社など法人は、それぞれの法人によって異なりますが、電気代に付加される税金が免除されるため、一般の電気代の約半額を支払うことにより、優遇されており、経済活動が促進されるようになっています。同時に、エネルギー会社は、政府より、CO2 ・節電の目標値を義務付けられているため、大きな法人には指導し、協力してCO2削減・節電を進めています。たとえば、デンマークの首都コペンハーゲンにある遊園地、チボリ公園の電力は100%、自然エネルギーでまかなわれており、その推進はDong Energy ドン・エナジー社とともになされています。

    デンマーク国民は、消費税25%を支払い、電気代には税金50%を支払い、電気代自体についても、EUの中でも最も高額を支払っています。
    しかし、この高い税率に反対することもなく、むしろ、政府が税率を下げようとしたときに国民が反対したほど、国民は、高額な税金を支持し、その見返りに満足しているといえます。

    日本の標準家庭が使用する電気代が22.9円/1kwh(東北電力)と、この日記にコメントを頂きました。デンマークの電気代とは約7円違います。しかし、そのうちの50%を税金として支払っていることから、日本の電力料金との差額以上に、自然エネルギー推進を支えるお金が、デンマーク国民の電気代の中から支出されていることが分かります。
    また、税金を差し引いた残り、電気料金の約半分が、純粋な電気代だと算出できますので、実は電気代自体が高いわけではないことが分かります。

    日本の電気料金は、デンマークよりは安いけれど、決して安くはありません。
    日本の、独占企業である電力会社の利益を削って使えば、十分、自然エネルギー推進の資力があるのではないか、原発は、独占企業の、利益を生み出す機械でもあったのではないか・・と推測するのは、私だけでしょうか。

    また、余談ですが、エコ・カー、より熱伝導のない窓など、あらゆる、節電・エコなこと、製品に対しても、製造者、購入者ともに、税率が優遇されるようになっています。車を購入する際は、より排気ガスを出さない車については税率が低くなります。

    税金の有効利用がなされていること、政府が真に国民の代表であり、腐敗政治がないこと、
    送電網・エネルギー会社・電力会社ともに、国民のエネルギー政策へのコンセンサスが反映されるよう、国が管理しつつ、利益優先の独占企業があらわれないよう、健全な自由競争がなされる仕組みが、この国の自然エネルギー政策の成功を支え続けているように見えます。

    デンマーク国民が、1kwhごとに電気代を日本国民より約7円多く支払い、電気代の50%を税金として、自然エネルギー推進、国有の送電網の管理の財源とすることによって得ているものは、

    安全・安心・CO2ニュートラルな自然エネルギー、CO2削減、自然エネルギーのさらなる発展、自然エネルギー産業・電力の輸出による収益、雇用の拡大(被爆などの危険がなく、且つやりがいのある仕事)、経済発展、そして子どもたちが安心して住める環境、食べ物、自然、毎日の生活、他国へ示せるショーケース(よき見本)。

    これは、高い買い物でしょうか?私個人としては、原発に払うより、自然エネルギーにお金を払いたいです、子どもたち、地球のために・・・・・。

    日本は資源がない、だから、原発にこれからも頼るしかない、原発を段階的にでも止めていったら、経済が停滞する。という意見も聞きます。

    しかし、同じように資源がなかった国・デンマークが、オイルショックを契機に、真剣に代替エネルギーを、原発ではなく自然エネルギーの中に模索し、化石燃料フリーの国を目標に掲げ、これだけ自然エネルギーを国の基幹産業に出来ていること、その財源は国民の税金で支えられていることからも、決して、これからの日本について、資源がないから原発しかない、とは言えないと私は信じます。

    また、原発がなくとも、いや原発がないからこそ、別のエネルギー産業を発展させ、経済を順調に成長させ続けることも可能なこと、原発の支えてきたエネルギーをかんがみながら、段階的に、代替エネルギーにシフトすること、そのための財源は、上記のように、法人の経済活動を妨げないように税率を調整し、電気料金から、そして、独占企業であった電力会社の利益率を見直しながら、確保していくことが可能なのではないか、と思うのです。TEPCOの存続の形がどうなるかはまだ分からないけれど、将来の電力会社について、その重要性から、健全な自由競争と同時に、個々の会社が利益優先に走らないように、一定の管理・法規制のもとに国がおくことは、デンマークの成功例から学べることだと思われます。

    大事なのは、諦めずに、どうすればよいのかいい案を探し実践しようと国民が決意することなのではないかと思うのです。言葉でいうのは簡単、実践は難しい・・・でも、諦めたらそれまでです。


    日本政府は、2030年までに少な くとも14基の原発の新増設を目標に掲げた「エネルギー基本計画」を推進してきました。

    でも、この14基もの原発、またそのための再処理場の建設を自分の住む地域に望む国民は今や皆無ではないかと思 います。

    そう考えると、原発推進派の意見のほうが、現実的ではないと思います。原発に代わるエネルギーはない、という主張も耳にしますが、これだけ、他国が自然エネルギーを現実に利用・推進しているなか、それが事実だとは全く思えません。

    これらの14基の原発にかけられ る予定のお金を、全部、現在稼動している原発の安全強化対策と、代替エネルギー転換への費用にかけられたら・・・と、願ってしまいます。

    急に原発を止めるわけにはいかなくとも、必要な電力を確保することを鑑みながら、段階的に、代替エネルギーに 転換していくことは不可能ではないはずです。

    国内外で新規建設に伴う受注を目論んできた原発メイカーには経済的打撃があるのではないか、とも思います。しかし、それなら、それら原発メイカー、日立も東芝も三菱も自然エネ ルギービジネスを展開すればよいのではないでしょうか。デンマークの風力発電機メーカーVestas ヴェスタス社は株の時価総額で日本のNissan 日産と同じ程度であり、福島の事故で、株価はさらに上昇中です。

    いつまでも原子力にこだわっているので、日本企業は、よいところはデンマークをはじめとするヨーロッパの企業 に先行されています。三菱も大型風車の開発に取り組んでいますが、日本で建設される風車は圧倒的にVestas ヴェスタス社です。

    将来の脱原子力を決めて、世界で成長著しい自然エネルギー経済の流れに乗れば、日本での雇用もきっと生まれます。

    原発にこだわっていては、 却って、世界に取り残され、経済に与える影響は、国民の不安感、国際的な信頼も含めて、悪影響のほうが大きいのではないか・・と私は感じてしまいます。

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  11.  はじめまして、デンマークに留学していたこともある鶏といいます。

     デンマークの脱原発シナリオと日本の課題をとっても分かりやすくまとめて下さってありがとうございます。これだけまとめるのには、大変時間がかかったことと思います。心より感謝いたします。友人知人にも進めていいですか?


     私は大学で生態学を学んだ後、環境問題や制度をいくら訴えてもおそらく日本は変わらない、深化しなければならないのは「日本人の理想主義と民主主義」だと信じて、デンマークのフォルケに留学しました。

     恵さんの指摘されている「デンマークの自然エネルギー政策の成功を支えたもの」にとても共感します。こういう風に箇条書きにまとめてくださって助かります。特に、最後三点の

     >新しい技術、体制づくりにオープンで柔軟な国民性。
     
     >腐敗のない政治・企業。(政治家になるのにお金がいらない。選挙運動は無料で行うことができる。)
     
     >デモクラシーが機能していること。情報の統制が全くないこと。

     言葉にするとなんてことも無い「これら」がデンマークの理想主義が産み、そして民主主義を支えている、誇りのようなもの。そして日本に薄いものだという自分なりの結論を、お陰さまで思い起こしました。

     こればっかりはデンマーク人に直接合わないと、伝わりにくいと思いません?しかしこれこそがミソなのではないかと考えていました。

     いやいや頑張ってくださいね。私はエルサレム在住の琴奏者ですが、デンマークには縁がありますので、いつかお目にかかりたいものです。

     繰り返しになりますが、子育てのさなか、ここまで脱原発シナリオをまとめて下さったことにもう一度感謝いたします。

     なんのお返しもできませんが、晩御飯のお話のネタにでもなれば幸いです→http://www.youtube.com/watch?v=IDqbVrNpn-k

     それでは失礼いたします。

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  12. はじめまして。

    私も欧州在住ですが、デンマークの自然エネルギー・システムがこれほど発達しているとは、全く存じませんでした。
    非常に勉強になりました!
    執筆、ありがとうございました&お疲れさまでした!

    一人でも多くの方の目に留まるよう、拙ブログにもリンクを貼らせていただいています。
    http://zonajapon.exblog.jp/13344584/

    お礼とご報告まで。

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  13. だいずせんせいのコメントから来ました。
    脱原発はいろいろ複数問題が絡み合って、いまの日本の政治家には解決ができないと感じてしまいます。

    リサイクルでも、リサイクルするよりも新品を作ってしまった方がCO2を出さない場合ってあるじゃないですか。
    エコの中にはエセエコ、ビジネスなエコロジーも含まれていて、とくに日本人は騙されていますよねー。
    そんなんで、電気も自分が直接使ってない部分も意識しないといけないかも。
    自分が節電をしていても、購入した商品、利用したサービスがどれほど電力を使っているモノなのかをも意識する必要があると思う。
    同じテレビの生産工場でも1台当りの生産電力消費の少ない方を選ぶとか?!
    東京在住なんですが、仮に家で電気を全く使わない個人的な停電の日を作ったとしても、街中で信号機が動いていれば、僕は信号機のサービスを受けているので、設備としての電気を使っていると思うのです。
    使用電気量を減らすというのは、個人もさることながら、個人が利用する設備にも視点が必要ですよね。
    いま都知事が自動販売機の消費電力の多さに着目してますけど(笑)

    アイスランドの地熱発電で全EUの使用電力の半分って事になってますが、アイスランドがEU各国に送電すれば、EUの半分の国は発電所がいらないってこと?
    だとすると尋常じゃない発電量!
    EU全体で毎日537万KWの電化製品の待機電力消費があるって聞きました。原発数基分の電力です。
    EUの規模の大きさを実感する話ですが、その半分って凄すぎる。
    なんか地熱だけで日本がやってけそうですね。

    デンマークでは、風力発電での鳥の対策ってどうしてるんでしょう?
    騒音問題も起きていないのかな?
    それと、原発が違法となると、送電網は原子炉のあるEUの国へは繋がっていないのかな?

    日本の送電網ですが、一応は繋がってます。
    現在、関西、中部、北海道から電気を少しだけ貰ってます。
    でも規格統一されてない為に変電を必要とし、送電量が限られています。
    変電所を作るコストは火力発電所と同じくらいなので、川崎火力発電所のようなMACC発電設備を作った方がいいのかと。
    川崎のは1基で150万Kwの発電量があり原発並みです。

    余談ですが、エコカー減税、家電エコポイント、住宅エコポイントなどの一過性の減税はあったんですけど、住宅を除き、この間終わりました(笑)

    あと、さらなる余談ですが、日本の家庭の消費電力のトップ3が、1エアコン 2冷蔵庫 3照明 となっています。
    エアコン、冷蔵庫は10年以上前の製品と比べると、最大で85%消費電力を削減できています。
    照明も省電力型の蛍光灯ならLEDとあまりかわらないほどの消費電力です。
    家電の省電力化が進んでいるので、電気を使ってそうな日本の家庭ですが、EUの家庭と消費電力は同じくらいなんだそうです。
    たぶん、日本の家が狭いってのも省電力に繋がってるかと(笑)
    ちなみに全世界のエネルギーの25%はアメリカが消費しているらしい。

    いまの日本では節電がさけばれ原発廃止できるのかと論争になっていますが、たぶんその気になれば原発廃止できますよ。
    なぜなら、少子化対策に失敗して団塊Jrが子供を産まずにベビーブームが来なかったから。
    100年ちょいの時間が過ぎれば、人口は半分の6千万人規模まで落ち込みます。
    努力しなくても消費電力が下がる。

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  14. はじめまして、haredasuと言います。
    検索で見つけました。

    素晴らしいご意見です。全く同感。
    私のブログで紹介させて頂きました。
    http://haredasu.cocolog-nifty.com/blog/

    このまま原子力から抜け出せないようでは問題だと思う。
    原発を推進する最も有力な根拠である「高速増殖炉」実現の
    目処が全くないのに進めている。
    使用済み燃料の再処理すら上手くいっていない。
    その為に何兆円もかけたにもかかわらず。です。

    現在の政策は全くの無駄遣い。
    お金をどぶに捨てているようなもの。

    それなのに変わろうとしない。
    どうなっている?
    といつも思っています。

    大人の責任は子供達に希望ある世界を、
    安全で安心な世界を残してあげること。

    けっして宿題を残してはいけないのだと思うのです。

    その意味で現在の日本の政策は間違いだらけなので、
    心配しています。
    世界には見習うべき国が沢山あるのに見ようとしない。

    デンマークは素晴らしい国ですね。

    諦めずに、どうすればよいのかいい案を探し実践しようと
    思ってはいるのですが、まだ、具体的に行動できていない
    のが残念です。

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  15. とても魅力的な記事でした!!
    また遊びに来ます!!
    ありがとうございます。。

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