ぐー・ぐー


ヤコブは航海に3週間出ていて、そして保育園が、夏休みで完全に閉園してしまっているこの2週間・・来週いっぱいもちこたえたら、また開いてくれるので、それまではぐーちゃんとすごすことを優先にしたいと思います。というより、余儀なくされております。私がパソコンの前に座ると、ひざにかじりついて、ううううーーーと泣いたり、怒ったり。足元のコードをなめたがったり、デスクの引き出しの中のものをぜんぶだしたり・・

というわけで、私はぐーちゃんの寝静まった夜中、そろりそろりと仕事です。

最 近、私のクローンがほしい・・なんて思っちゃいます。笑 一人はぐーちゃんのお世話フルタイム朝から晩まで、もう一人は仕事にフルタイム、そしてもう一人 は家事にフルタイム、そしてもう一人は友人や家族と電話したりメールの返事をする・・・ヤコブのクローンも必要かも・・・一人は航海、一人はそのあいだも 家にいてくれるように・・笑

そんなふうに、あわあわ・・と毎日すごしてしまっているけれど、でも、いろいろやることがあって、そしてなにより元気に動けることは本当にしあわせなことだとも思います。

9月1日にはじめて事務所を持つことができたら、梱包場所もいまの数倍広く、在庫管理の棚も、梱包用品をしまう場所も出来て、ヤコブの見積もりによると、いまの10倍!?は効率よく動けるだろう、とのこと。
いまの小さなアパートのなかの一部屋の事務所、台所での梱包、この労働環境より悪い場所はないよ、とヤコブもイエッペも苦笑い。それでも、毎朝、掃除をみっちりやって、できるかぎり動線を確保して働いています。

新 しく借りる私たちのアパートには、洗濯機をおく場所もあります。いまのアパートは、共同ランドリー。ぐーちゃんを抱えて、洗濯物を抱えて、えっちらこっち ら歩いていくのはけっこう辛かったので、洗濯機を持てることはしあわせでなりません。共同ランドリーは予約制で、まず予約に行って、ときにはむこう3日間 全部埋まっていて、困り果てたり。そしてその時間にいっても、ランドリーでのマナーの悪さに泣かされることは毎日のよう。たばこの吸殻だらけだし、ごみだ らけ・・・。

ぐーちゃんが生まれてからずっとこのランドリーでした。日本では、赤ちゃんの洗濯物はべつにして、優しい洗剤で洗って・・とし てるママもいると思うけれど、ここではそんな余裕はなく、とほほ・・と思っていたけれど、でも心配していたアレルギーもなく、肌のトラブルもなくぐーちゃ んは健やかでいてくれて、それがなによりもうれしいです。私は日本でかなりアトピーに苦しみ、ときには外にでたくもないほど真っ赤になって、お風呂に入る のも痛くてたまらなかったときもありました。こんなに肌が赤くてひどくては、彼氏も一生できないのでは・・と大学時代は泣いちゃったときもあったくらい。 受験のときは特にひどくて、いつも真っ赤でした。でも、デンマークにきて、アトピーが本当によくなって、すごく嬉しかったです。ストレスがピークになると すごいアトピーが出るのですが、デンマークにすんでからは、まだこの4年間で2回だけです。そのときは会社も休まなくてはいけないほどひどく、おさまらな かったら入院したほうがいいかも・・とまで言われたのですが、幸い1週間以内におさまりました。空気がきれいで、乾燥しているのでじくじくしないこと、の んびりした環境だからだと思います。デンマークでアトピーの人を見たことがないし、みんなの認知度も低いです。日本、特に東京では、本当にたくさんのアト ピーの人や子どもたちがいて、ときには入院しなくてはいけないほど・・・ どんな病気でもそうだけど、アトピーのひどい症状は、本当に辛いと思います。

気候も一因だけど、やっぱりきれいな空気と、ストレスのなさがデンマークにはアトピーの人がいない原因なのかなあ、と感じます。

デ ンマークに遊びに来てくれた仲良しの女友達たちは、デンマークの道行く人は、みんななんだかのびのびしているし、疲れてる人がいないね~、って言ってまし た。東京の人はみんななんか疲れてるもの~、と冗談半分で言ってました。でも確かに思い返してみると、電車に乗ってまわりを見ると、自分をふくめてすごく 疲れていた気もします・・特に仕事帰り、みんな居眠り・・・ですものね。

ちなみに、ぐーちゃんが生まれたとき、病院で赤ちゃんのケアの指導を受けたのですが、そのとき、生後1週間は沐浴させないように言われました。日本とはぜんぜん違います。
湿 気がなくて、赤ちゃんが汗をあまりかかなくてすむからということも大きな背景だと思うけれど、これは最近の研究結果で、赤ちゃんは自浄能力をもっていて、 生まれたてのときに肌についている油をとりのぞかないほうがいいから、だそうです。でも、もちろん、日本の夏の猛暑のなか、赤ちゃんはきっと汗だく!沐浴 させないわけにはいかないと思うけれど・・

生後一週間から沐浴を始めるけれど、しばらくは、なんと、週に1回のみを勧められました。石鹸は 一切使用しないこと、おむつかえのときも、スポンジに水をひたして拭くだけで、いわゆる市販のおしり拭きは、外出時に外でおむつかえのときには仕方がない けど、家では使わないこと、なぜなら化学製品が含まれているのだから避けるにこしたことはない、だそうです。そしてママは赤ちゃんの肌に触れるのだから、 お化粧も化粧品も使わないこと、を推奨されました。

妊娠中も、お化粧はをなるべくしないように。と言われました。東京では、アトピーを隠す ために、ファンデーションをよくないとは思いながら大量に塗らずにはいられなかったけれど、デンマークにきてから、塗っている人が本当に少ないし、アト ピーもよくなったし、なんだか自然でいられるので、ファンデーションから解放されました。本当にそれがしあわせです。塗るのは嫌いだったけど、塗らずには いられなかった辛かったときを思うと、これはデンマークにきてよかったことのひとつだと大げさではなく思うのです・・。

そして実はぐーちゃ ん、いまだに一度も石鹸を使ったことがありません。でも、肌はトラブルが一切なく、心配していたアトピーもなく、ほっとしています。ぐーちゃんには絶対に アトピーの苦しみを味わってほしくない、このままずっと健やかでいてほしいなあ・・・って心底願ってます。

専門的なことはわからないけれど、日本は、赤ちゃんに関してもだけど、こまごまと化粧品や市販の便利グッズがあふれていて、こまやかな素晴らしさがある反面、シンプルでいてもよいところを、じゃましてかえってストレスにもなることもあるのでは・・という気もします。

ンマークに赴任したてのとき・・当時勤めていた会社の、同じく日本から赴任してきた同僚たちは、デンマークに来てから一度はみな、へこみます。特に、暗い暗い冬・・
一 人の先輩がふと言っていたのだけど、"いやあ、東京ではさ、たとえば会社の行き帰り、電車の中でつり革広告目にして、そこらじゅうに新しい情報があって、 そのことについて意識せずとも、ついつい考えたり話したり、時間やあたまを使っていて、それで毎日なんだかすぎていたんだと思う。情報の多さがすごいこと にも気づかなかったし。でも、デンマーク来たら、なんかなんにもなくて、自分とむきあわざるをえないというか、それが最初、慣れなくて、がくんとみんなく るんじゃないかなあ~"

なんとなく、そうかも・・と、当時同じくがくん、と来ていた赴任したばかりではじめての冬を越す途中であった私もそう思ったわけでした。
ミ スチルの歌で、電車に毎日乗って、つり革広告みて、どこか行きたいけれど毎日は過ぎていく・・ラー、ララー、ラー、みたいな歌があったけれど、そんな感覚 も恋しかったくらいでした。念願かなってデンマークまでやっと来ることができて、やっと世界に手が届いた!という喜びもあったけれど、同時にぽっかり、ど うしていいのかわからないような気持ちもありました。

デンマークの人の生活って、なんか、全国民、リタイヤ後の生活みたい・・とふと冗談で言った同僚もいました。笑 それはまあ、おおげさだけど、ちょっとそんな気が東京からきたばかりのときは感じた記憶があります。

東京はすごく楽しいし、デパ地下は、世界でこんな場所ここしかない!と思うほど、食のパラダイス。ごはんは世界一おいしいし、なにより大好きな友達や家族がいて・・・
デ ンマークでは、なんだかどこのお店で売っているケーキもワンパターン、みんな同じの売ってるのかな~!?と思うほどだし、笑 とにかくなんでもシンプル。 家具もデザインもシンプルできれいなのはいいけど、料理までシンプルすぎるのよ!クリスマスなどのイベントのたびに肉団子とにしんとじゃがいもというワン パターン伝統料理は飽きたのよ!日本には旬があるのよ!と、ヤコブとけんかしてなぜか怒ったことがあるくらいです・・。笑

閉店時間になれ ば、日本では、皆様、どうぞ引き続き、お買い物をお楽しみくださいませ・・とアナウンスが流れるけれど、デンマークでは、閉店時間になったら、お客さんの 目の前でふつうにごーっと掃除機をかけ始めます。笑 最初は、失礼な!?と思った私でしたが、いまは、みんな家に早く帰りたいものね、と思うだけです。

サービス満点、たぶん世界一サービスの要求が高く、素晴らしい・・でも、そのためにもみんながたくさん働かなければいけない日本。効率、そして本音より、たてまえを大事にするのだ、と感じることもある日本。

クー ルでマイペース?なサービス、時間がくればとにもかくにもお家かえりま~す!と、17時には後ろを振り向くと本当に、あれ?誰もいない・・!オフィス・・ なデンマーク。日曜日はお店がみんな閉まっているのでショッピングもできず・・人件費が高く、従業員がなるべく手厚く守られているので、レストランのウェ イターさんのお給料も高いので、外食は日本よりぜんぜん高くかかります。ヤコブと私は、外食は数ヶ月に一度です・・笑 少ない人口という背景もあり、出来 うる限り、とても効率的に社会が運営されています。ちなみに、インターネットの普及率、インターネットでの買い物をする人の割合が世界一なのもデンマー ク。社会の効率化が図られた80年代、そのことによって、今までの仕事を失った人々も出ましたが、その効率化によっていろいろな会社の業績があがり、経済 が発達し、新たな投資をすることができたために、仕事を失った人々の新たな仕事先が増え、この良いサイクルが、デンマークの経済を伸ばしてきたともいえま す。効率よく・・これはデンマークの会社でもいつも言われていたことでした。

どちらがいいのでしょう。

最近はもう、みんなががんばり過ぎなくてはいけないより、ちょっと不便でもストレスのより少ない社会のほうがいいなあ・・と思ってしまっている私は、デンマークにかぶれすぎちゃっているのでしょうか。

先日、デンマークのテレビで、日本の選挙の仕組みについて特集されていました。

印象的だったのは、山XXさんという、国会議員選挙にのりだした人のドキュメンタリー。必死に、駅の前で、"皆様、ご出勤お疲れ様でございます!"と声を張り上げて挨拶。
お辞儀の仕方や握手の仕方を先輩議員に伝授してもらっているときは、"はい!はい!ありがとうございます!!"

でも、新聞記者に、"当選の際には、どのような政策を目指しているのですか?" と聞かれたときには、それまでの大声の、ありがとうございます!おつかれさまです!と打って変わって、しどろもどろ。
"えーーー、少子化対策、子育て支援ですとかね、そういったところを・・"とぶつぶつ。

対する新聞記者は、 "もっと具体的にお願いします"

そうしたら、ますますしどろもどろ。"えーえー、一人のお子様だけではなく、二番目のお子様にも、国が支援を・・" と、あまり意味のわからないことを言っていました。

街 頭で、 "皆様、ご出勤お疲れ様でございます!" "山XX,山XXに一票お願いします!" と、大きなスピーカーで声を張り上げて、しきりにお辞儀をされるより も、一言、具体的に、どんな政策を目指しているのか、それを言ってほしい・・と私はよく、選挙シーズンに、駅などで大音量の挨拶を聞きながら思っていまし たが、デンマークのテレビ番組でも同じようなポイントを攻めていて、興味深かったです。

どうして国会議員になりたいのだろうか、国会議員になること自体が目標で、そのあとのことは考えていないのかもなあ・・と感じてしまいました。

お辞儀や握手、挨拶などの形式より内容がほしい、と思いました。

最近、日本の若者の閉塞感、政治に対する関心の薄れについてのニュースを聞きましたが、この選挙の様子をみても、なんだか納得してしまいました・・。

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