自分の原点


最近出会った記事で、とても心に残ったものがありました。
  

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私自身は、いわゆるお受験世代で育ってきたと思います。
一生懸命、勉強することは好きだったし、やっぱり、両親の喜ぶ顔も嬉しかったし、
負けず嫌いでもありました。
小学校受験で国立・私立の学校に落ち、兄は国立の附属校に通ったけれど
私は公立の小学校に通いました。
母がそのときがっかりしていたのをよく覚えていて、中学受験頑張ったのも、
自分で勉強を頑張りたかったのもあったけれど、やっぱり喜ぶ顔が見たかったのだと思います。
母は小学校の音楽教師で、兄と私が生まれてからは、
でいつも忙しくヴァイオリンとピアノを教えていました。
ヴァイオリンやピアノを演奏するのが上手な生徒に、母を取れたようで
やきもちをやいたこともありました。
そして私はヴァイオリンがそんなに出来ないのだから、
せめて勉強で頑張らないと、と思い込んでいました。

その後、小学生のときから好きなことで、高校生になってさらに好きになったことが、
学校の勉強以外に出来たけれど、
大学受験のときに、父は、一定の範囲の大学にしか学費は払わないことを明言しました。
 そして自分の、今まで進学校に通ってきたプライドや安心を求めたい気持ちもあり
大学の法学部という、就職にも有利そうな学部で学びました。

それでも、大学2年生のとき、本当にやりたいことを学びたい、と
ほかの大学に受かろうと、3年間猛勉強し、バイトもしました。
しかし、ようやく再受験の準備が出来た4年生の冬、どうしても、
自分ですべての学費と生活費を払い、
父に依存せず自立して、将来の生活の保証まで時間がかかであろう道を目指すことが
怖くなってしまったのです
当時も就職難で、3年生の秋から4年生の春までに就職活動を終わらせないと、
就職先がない事態になってしまうこと、
だ第2新卒という枠もわずかで、新卒でないと募集がない企業ばかりでした。
 

私は、なんとか、新卒枠におさまっているうちに、良い企業に就職し、
 早く自立して、社会に出て、自由がほしいと思いました。
挫折したことが、学業においてなかったので、就職において挫折すること許せませんでした。


人生にはいろいろな巡り会わせがあるし、どんな逆境にも負けず
自分の気持ちに正直に、進みたい道に進める人生は、なかないかもしれません。
人生は甘くないし、困難の連続です。
そして、競争社会の中にいると、必死になり、自分の心に耳を傾けることも忘れてしまいがちです。

そして、デンマークに住んで、デンマークの一流企業といわれる会社を辞めて、
私にとってとてもきつかった時期は、なぜきつかったかのかというと、
今まで自分が日本で築き上げてきた鎧のように自分を守ってきたくれたものを
全部はがして、ゼロから自分と向き合わなくてはいけなかったことも
 ひとつの要因だったと思います。
  

 
デンマーク社会のあり方にも、まず驚きました。
 こどもたちに、あなたは何がしたい?と、小さなことから問いかけて聞くことを大切にしていること、
競争よりも協力することを教えること、
そしてまた、なにより、教育費が無料であることの素晴らしさに驚くとともに、
最初はカルチャーショックですらあり、むしろ腹立たしく思ったことすらありました。
恵まれたデンマークの若者がうらやましかったのかもしれません。
でも、教育費が無料であっても、きちんと修学するには努力が必要です 
そして、より多くの人の能力や才能が汲み上げられ、無駄にされないことによって
社会の豊かさや経済力をあげることにもつながることを知りました。
親の経済力や意向などに左右されず、自分の学びたいことを学べる機会が得られることは、
本当に恵まれたことです。 

日本が他国の社会・教育のありかたそのまま真似するべきとも思いません。
デンマークの教育・社会のありかたに、問題がないわけではありません。 


でも、参考になることが、たくさんあると思います。

私は、日本に生まれ育ってきて、そして自分の今までの歩んできた道、
思うようにいかなかったことも含めて、どれも意味があったと信じています。
父も母も、そのときに出来るだけ良いと信じた道や教育を私にしたいと思ってくれていたこと、
自分も親になってみてより理解するようになったし、感謝しています。 

そして、学生時代、そして会社、仕事、デンマーク・・・
今までの人生で出会った友達は、かけがえのないものです。

そして、これからの道を考えるうえで、そして子育てにおいて、
この記事で読んだことを頭のなかにおいておきたいな、と思いました。

記事を読んで、心に残った言葉を抜粋します。


"モチベーションとは、常に自分が持っている可能性を理解することと深く関係しています。
そのために自分に正直にならなくてはいけません。"


"人間の原点には、大きなエネルギーがあります。
日々忙しく過ごす中で、周りの期待や理想にとらわれて、
どこかに原点が隠れている場合が多いかと思います。 
ただ何度も自分に問いを繰り返すこと、
好奇心が強いかつ良い質問をしてくれる他人に話すことによって、
アイデンティティーである原点に気づくことができます。"

自分に対して、耳を傾けてあげること、自分と向き合うこと。
日々の中で忘れてしまいがちですが、忘れないようにしたいです。

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