世界でいちばんしあわせな国、その2 Why Denmark is the happiest country in the world, v.2


ただいま、コペンハーゲンのアーティスト作品の掲載準備中です・・・・ホームページの商品カテゴリーに、Susan Liebe スーザン・リーベさんのカテゴリーと、 Crème de la Crème à la Edgar クレーム・ドゥ・ラ・クレーム・ア・ラ・エドガーのカテゴリーが新たに加わりました。まだ工事中ですが、どうぞ楽しみになさっていてくださいませ・・・!

今日のニュースで、デンマークで、いま、海上に100個の風力発電を建設中と伝えられました。コペンハーゲン全体の電力を供給できるそうです。以前にもご紹介した、デンマークの、国中に立っている VESTAS ヴェスタスの風力発電機 が100個、海に立つのはきっと圧巻・・・。 世界一エコの国、デンマークが、さらにエコの国になるのだなあ、と思いました。

そして、3 月28 日の日記に書いた、世界でいちばんしあわせな国のこと。今日は、もう少し具体的に書いていきたいと思います。

デンマークは、世界が不況の中にあろうとも、政府が有 効に税金を使い貯蓄してきたため、いろいろな政策をそのお金を使い施行することができます。また、国民の生活や将来に対する不安も少ないこと・・これらの 理由も要因となって、今年度中にデンマーク経済は明るい方向へ向かうだろうと予測されています。

現在の失業率は2.5 %。東京都の半分にあたる人口数の国、この少ない人口で、世界での経済力はトップ3 にはいります。

みなが安心して生活し、働ける状況を作るのは、たんなる競争社会よりも実は効率がいい、とこの数字は証明しているように思います。

雇 用不安は少なく、解雇されたときの生活保障も充実しています。デンマークで、解雇された場合、政府から生活費のサポートを受けることができ、その間、就職 活動のサポートもあります。もちろん、リーズナ ブルな範囲での制限はあって、たとえば、健康状態もよく、そのうえでオファーされた仕事を5つ断ったら、その後、失業手当が減る可能性があるなど、その人 自立を促すようにもなっています。

また、医療費、教育費の心配もありません。

デンマークでは、義務教育と高校(ギムナジ ウム)卒業後、7 年間、国がただでその後の高等教育費用をまかなってくれます。学校の費用だけでなく、学生には月に7000 ク ローネ(約14万円)支給されるため、仕送りをあてにできない家庭の子供でも、安心して勉強に専念できます。7年を超過した場合は、国から安い利子でお金 を借りて勉強を継続できます。

医療費は無料です。家族ごとに、近所の町のお医者さんが担当としてつきます。もちろん、希望すれば、ほか のお医者さんのところに行くこともできます。たとえば、私の家族ががん家系だということを町のお医者さんにふと言ったところ、詳しく質問され、その結果、 大きな病院にて遺伝子検査を受けるようすすめられました。そして、家族のがんの種類、病歴などを詳しく調べ、私は、どの定期健診をどのくらいの割合で受け るべきか、検討してくれたのです。遺伝子の検査も、もし自分で支払うのだとしたらかなり高額だと思います。でも、すべて無料なのです。

ヤコブの亡きパパは、耳が聞こえなくなっていたのですが、脳に人口的に音を受信して信号に変え、音として伝える機械をつける最新の手術を、無料で受けることができました。

ぐー ちゃんを産むときも、もちろん完全に無料でした。日本の産院によっては、いろいろなサービスが提供されるそうだし、毎回、きちんと体重もはかって・・とと ても丁寧な診察だと友人から聞きました。でも、デンマークでは、1回も体重もはかりませんでした。でも、必要な医療をすべての人に、という考えから、必要 な診察だけを提供する、という考えに基づいていたようです。

デンマークはそれだけのサポート体制を、税率50%の税金から捻出していま す(ちなみに消費税は25%、ガソリン税は100%、車にかかる税金は 180%、そのため自動車は日本の3倍、ガソリン代は日本の2倍はします)。一定所得を超えると税率60%です。確かにものすごい税率ですが、それだけ に、税金の使い方はとても効率よく、明確で、政府の財政状態は常に黒字で、一定金額をちゃんとストックしています。デンマーク国民はこの税率を下げること に反対していて、恩恵に満足しているのが分かります。

税金が有効に、効率的に使われている背景には、政治の corruption 腐敗がないということが挙げられます。フィンランドについで、世界でもっとも汚職や腐敗のない国、デンマーク。

議 員になるのに、選挙運動費用はいりません。よって、お金持ちだとか、政治家一家出身だとか、まったくメリットがなく、より純粋に、政治的意見、公約に よって政治家は選ばれています。だれでも党員になることができ、各党の党員の中から代表者が選ばれます。投票率は85%、自由の上に眠るものは自由を得ず、ということが国民によくしみわたっています。

アメリカ型の金融市場主義の限界が来ている、という指摘を日本のAERAという雑誌で読みました。私は、つたない考えかもしれないけれど、今後、世界は北欧型の社会を参考にしていけたらいいのに、と思います。

人 口が少ないから、北欧型のモデルが可能なのだ、という考えもあるかもしれないけれど、私は必ずしもそうだとは思いません。人口が多く、いろいろな考えの人 々をまとめていくのはたいへんなことだし、既得権を持った人々や政治を変えていくのはたいへんなことだけど、より多くの人がしあわせに、安心して生きてい ける社会を作ることは、結局は皆に恩恵が返ってくることなのだと、デンマークに暮らしてみて思ったからです。人口が多くとも、皆がどのような社会の仕組み を作れば安心な社会が出来るか、認識することはできるのではないかと思います。犯罪が少ないこと、経済が安定していて、将来、老後の不安が少ないこと。貯金がなくても、病気になったときのことを心配しないですむこと。これらはみな、この発展した社会システムによるものなのです。

専門的知識のない、私のつたない考えかもしれないけれど・・・・この北欧の社会の仕組みを、もっと広めていきたいと願ってしまっています。

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